【TDK】スマートフォンなどに搭載されているモーションセンサのテックノートを公開

モーションセンサ

モーションセンサ製品ポータルはこちら

Motion SensorsInvenSenseのモーション/ジェスチャベースのデバイスは、モバイル、ウェアラブル、スマートハウス、自動車といった民生用電子機器や、産業用電子機器に多用され、急速に重要な機能を担うようになっています。ジャイロセンサ、加速度センサ、コンパス、気圧センサをはじめとする当社のモーションソリューションは、三次元空間での物体の動きを検出・追跡する機器です。自由空間での運動を計測し、入力コマンドとして提供することで、ユーザと電子デバイスとのやりとりを可能にしています。InvenSenseは、業界トップクラスの相対精度、センサ処理能力、温度安定性を誇るモーションセンサを取り揃えています。

モーションセンサの機能

「モーションセンサ」とは、加速度、回転、位置変化といった物理運動パラメータへの応答や、検出・計測をおこなうデバイスのことをいいます。

表1 モーションセンサの機能


加速度センサ
加速度センサは物体の加速度を測定するセンサ。加速度には、物体の動きによって生じる加速度や、重力によって生じる加速度がある。加速度の測定には、地球の重力(1g = 9.8 m/s2)の単位であるg(gees)が使用される。また、XYZ軸の検出軸数によって、1軸、2軸、3軸のセンサがある。加速度センサは、重力を用いてデバイスの傾きを計算することで、デバイスの向きを測定することができる。


ジャイロセンサ
ジャイロセンサは角速度を計測するセンサ。角速度は通例、一秒あたりの回転角deg/s(degree per second)で表す。角速度を時間で積分することで角度位置が得られるが、これはデバイスの姿勢の変化を検出するのに用いることができる。ジャイロセンサにはさまざまな種類があり、用途も豊富。ピッチ角、ロール角、ヨー角の検出軸数に応じて、1軸、2軸、3軸のセンサがある。

InvenSenseのモーションセンサの優位性

InvenSenseは、完全一体型のセンサと堅牢なMotionFusion™ファームウェア・アルゴリズムを搭載したモーションインターフェースソリューションを、世界に先駆けて提供。当社のMotionTracking™デバイスは、お客様のデバイスへのモーションインターフェース機能の組み込みを簡素化、効率化することで、お客様の開発コストと労力を最小限に抑えることが可能です。

センサ業界のパイオニアであり、リーダーとして、InvenSenseはつねに、画期的なソリューションを市場に送りだしてきました。2006年の世界初のデジタルカメラ市場向け2軸MEMSジャイロセンサに始まり、2009年にはスマートフォン向け一体型3軸モーションプロセシングソリューション、2010年にはシングルチップ一体型6軸MotionTracking™デバイス、2012年には一体型9軸MotionTracking™デバイス、そして2014年には、オンボードデジタルモーションプロセッサ(DMP™)搭載の一体型7軸(3軸ジャイロセンサ+3軸加速度センサ+気圧センサ)シングルチッププラットフォームソリューションを、それぞれ世界に先駆けて発売しています。

図1 InvenSenseの優位性

InvenSenseのモーションセンサファミリ

表2 InvenSenseのモーションセンサファミリ

「6軸モーションセンサ」ファミリ

3軸ジャイロセンサ + 3軸加速度センサ
3軸ジャイロセンサと3軸加速度センサを一つのパッケージに集積した「6軸モーションセンサ」ファミリは、優れたノイズ特性、温度安定性、感度・精度により、業界最高レベルの性能を実現。これらの特性は、ナビゲーション、イメージング、ARといったアプリケーションの開発にとって――ひいては、最高のユーザ体験の提供にとって――カギとなる要素です。本製品はさらに、圧力計や気圧計などの外部センサの追加も可能な、柔軟かつ高度にプログラマブルなマルチインターフェースデバイスも備えています。InvenSense MotionApps™プラットフォームと組み合わせることで、センサの管理がオペレーションシステムからオフロードされるうえ、構造化APIを用いることで、複雑なモーションベースの作業なしに、アプリケーションの開発をおこなうことが可能です。

「7軸モーションセンサ」ファミリ

3軸ジャイロセンサ + 3軸加速度センサ + 気圧センサ
InvenSense 7軸センサは、3軸ジャイロセンサと3軸加速度センサに超低ノイズMEMS静電容量型気圧センサを組み合わせた一体型の慣性モジュール。回転運動と直線運動の詳細な追跡に加え、圧力差の計測もおこなう7軸のユニークなセンサは、ディスクリートコンポーネントのパフォーマンスをそのまま一つの小型パッケージに集約しています。当社の6軸慣性センサの確かなパフォーマンスに、超低ノイズで温度安定性に優れたMEMS静電容量型気圧センサを加えた本製品は、従来の6軸センサを手軽にアップグレードする手段にもなります。

「9軸モーションセンサ」ファミリ

3軸ジャイロセンサ + 3軸加速度センサ + 気圧センサ
「9軸センサ」ファミリは、バッテリー駆動の高性能家電向けに設計された世界トップクラスのMotionTracking™デバイス。3軸ジャイロセンサ、3軸加速度センサ、3軸コンパスを、複雑なMotionFusion™アルゴリズムの処理が可能なオンボードDMP™とともに、同一チップに封止しています。9軸製品ファミリは、圧倒的市場シェアを誇る当社の6軸センサと同じMotionFusion™とランタイム較正を内蔵。本ソリューションはすでに相当数が出荷され、市場で高い評価を得ています。ディスクリートソリューションに比べて大幅な小型化を実現した一体型9軸デバイスは、スマートフォンやウェアラブルセンサといったスペースに制約のあるアプリケーションにとって大きな魅力です。

当社の一体型デバイスを採用すれば、コストがかかり、複雑なディスクリートデバイスの選定・評価や、システムレベルの統合といった労力が省けるうえ、最適なモーション・パフォーマンスも保証されます。当社は、MEMSウエハとCMOS回路をウエハレベル接合によってパッケージ化するという当社特許技術に基づくCMOS-MEMSファブリケーションプラットフォーム――その確かな品質は販売数に裏打ちされています――を活用することで、小型で低コストながら高性能なパッケージを提供することができるのです。

InvenSense SmartMotion® Platform

図2 InvenSense SmartMotion® Platform

InvenSenseのユーザフレンドリーな開発プラットフォーム
1軸/6軸/7軸/9軸センサ

● シングルボードの″面倒な設定なしでそのまま使える″体験
 ○ マイクロチップG55 MCU + InvenSenseモーションセンサ

● オンボードの組み込みデバッガ
 ○ 外部デバッガの費用
 ○ 100~150米ドル)が節約できる
 ○ セットアップが簡素化/デバッガ用のケーブルが不要
 ○ MCUをプログラムおよびデバッグ可能
 ○ コード開発をアシストするためのデバッグ機能

● 安価――99米ドル(米国販売価格)
 ○ 他のセンサ開発キットよりも安価
 ○ 同時開発のために複数のプラットフォームが購入可能
 ○ システムプロトタイピングとデモンストレーション手段

● スケーラブル設計
 ○ レガシーと将来のいずれのモーションセンサもサポート
 ○ マイクロチップからの外部モジュールとともにWiFi/BLEをサポート

● 15分以内でセットアップ完了

詳細はこちら


スマートフォンやタブレットなどのモバイル機器は、縦表示の画面を横にすると表示も一緒に変わります。
一昔前まではこうした機能は携帯端末にはなかったものではないかと気づく方もいらっしゃるかもしれません。
また、スマートフォンの機能として方位磁針を持っているものもあります。
こうした機能を実現するのが加速度センサやジャイロセンサと呼ばれている位置や方向、加速度を検出するモーションセンサと呼ばれているものです。
近年のモバイル端末の普及によりモーションセンサの分野の素子技術が大きく発達しました。
TDKでは、このモーションセンサに関するテックノートを公開しています。
この分野はこれからも発展を続けていくことが予測されます。より高性能なモーションセンサが登場することもあります。
今まではあまり馴染みがなかったものが、今はIC一つで実現できるのですから驚きです。

公式プレスリリースはこちら: モーションセンサ:プロダクトオーバービュー「モーションセンサ」が新たに公開されました。