【TDK】スイッチング電源向けのFLEXアッセンブリ技術を用いたセラミックコンデンサを販売開始

セラミックコンデンサ: Flexアセンブリ技術を用いたモジュラー方式のCeraLink™

TDK株式会社(TSE:6762)は、Flexアセンブリ技術を用いたモジュラー方式のCeraLinkFAタイプの投入により、実績のあるCeraLink™コンデンサのラインアップを拡張しました。この省スペース設計により、同じ端子上に2個、3個または10個の同一のコンデンサを並列に接続して、容量を増加させることが可能です。
新しいCeraLink FA タイプは、定格電圧500 V DC、700 V DC、および900 V DCが用意されています。定格容量は、電圧およびコンデンサの数によって0.5 µF~10 µFです。これらPLZT(ジルコン酸チタン酸鉛ランタン)セラミックコンデンサの1つの特徴は、150 °Cの高い許容動作温度です。FAタイプは、幅7.4 mm、高さ9.1 mmであり、長さ6.3 mm、9.3mm、または30.3 mmです。小型サイズにも関わらず、リップル電流耐量は最大47 ARMSです。

並列スイッチングの大きな利点の1つは、0.1~1 MHzの高い周波数で10 mΩを大幅に下回る非常に低いESR値であることです。ESLの値も、最低3 nHと非常に低いです。CeraLinkコンデンサは、低い寄生効果により、GaNやSiCなど高速スイッチング半導体をベースとするコンバータ・トポロジーに理想的です。スイッチング時の電圧オーバシュートは、従来のコンデンサ技術よりはるかに低くなっています。また、CeraLinkコンデンサでは、サイズ、電流耐量、および耐熱温度に関わる特殊な要件にも簡単に対応できます。

主なアプリケーション

  • 高速スイッチング・コンバータにおけるDCリンクまたはスナバコンデンサ

主な機能および利点

  • 定格電圧: 500 V DC~900 V DC
  • 容量: 0.5 µF~10 µF
  • 低い寄生効果
  • GaNやSiCなど高速スイッチング半導体をベースとするコンバータ・トポロジーに適切

TDK株式会社について

TDK株式会社(本社:東京)は、各種エレクトロニクス機器において幅広く使われている電子材料の「フェライト」を事業化する目的で1935年に設立されました。
主力製品は、積層セラミックコンデンサ、アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ、インダクタ、フェライトコア、高周波部品、ピエゾおよび保護部品等の各種受動部品をはじめ、温度、圧力、磁気、MEMSセンサなどのセンサおよびセンサシステムがあります。さらに、磁気ヘッドや電源、二次電池などです。これらの製品ブランドとしては、TDK、EPCOS、InvenSense、Micronas、Tronics、TDK-Lambdaがあります。アジア、ヨーロッパ、北米、南米に設計、製造、販売のネットワークを有し、現在、情報通信機器、コンシューマー製品、自動車、産業電子機器の分野において、電子部品のリーディングカンパニーを目指しビジネスを展開しています。2018年3月期の売上は約1兆2000億円で、従業員総数は全世界で約103,000人です。


太陽光発電設備やインバータ設備などの普及により、スイッチング電源が多くの用途に用いられています。そのスイッチング電源回路を構成するコンデンサも日々進歩を続けています。大容量のコンデンサも製作することができる電解コンデンサは、コンデンサ内の電解液が経年と共に蒸発してしまう関係上、製品の寿命に関係してきております。

その点、セラミックコンデンサは電解液がない分、製品寿命も長く、スイッチング電源の損失による発熱にも耐える素子となっております。耐熱温度にも耐えれる構造のセラミックコンデンサでスイッチング電源を構成できれば、放熱回路も小型化することができ、装置小型化にもつながります。コンデンサは小さな素子ですが、多くのテクノロジーが詰まっています。その開発は続いており技術革新の発展途上にいいます。

公式プレスリリースはこちら: セラミックコンデンサ: Flexアセンブリ技術を用いたモジュラー方式のCeraLink™