電源製品:小型・高効率、医用規格適合、自然空冷方式の「CME-Aシリーズ」開発
TDK株式会社(社長:上釜 健宏)は、医療機器・産業機器向けのTDK-LambdaブランドのAC-DCスイッチング電源「CME-Aシリーズ」を開発したことを発表します。自然空冷方式のCME-Aシリーズは、100W、200W、350Wの3モデルをラインアップし、お客様の幅広いニーズにお応えします。TDKラムダ株式会社(社長:矢代 博行)が2016年6月より200/350Wモデルの量産出荷を開始します。(100Wモデルは8月より開始予定)
CME-Aシリーズは、医療機器や産業機器に最適な基板型(100/200W)・ユニット型(350W)のAC-DCスイッチング電源です。3モデルすべてにおいて自然空冷方式を採用しており、静音化が求められる各種装置に最適な製品です。当社従来品(CMEシリーズ)と比較し小型化を実現したことにより、単位体積あたりの出力電力が約2.7倍に向上しました。くわえて、最大効率94%を達成しました。
本製品は、医療機器を主な用途として設計されており、各種医用規格に適合しています。なかでも、より厳しい要求とされる、ES60601-1 Ed.3、CSA60601-1 Ed.3、EN60601-1 Ed.3において、入力-出力:2×MOPP(患者保護手段)の絶縁対応となっており、幅広い医療機器への搭載が可能となります。
なお、本製品は2016年4月20~22日に幕張メッセで開催されるTECHNO-FRONTIER 2016(電源システム展)の弊社ブースにて展示します。
主な用途
医療機器、工業用・商業用自動機器、計測機器、半導体製造装置など
主な特長と利点
- 従来品(CMEシリーズ)比、大幅な小型化を実現
- 業界標準サイズを実現(100Wモデル:2×4インチサイズ)
- 全モデルに自然空冷方式を採用し、装置の静音化に貢献
高効率: 最大効率94%(CME350A-24、230VAC入力時)
各種医用規格に対応: ES60601-1 Ed.3、CSA60601-1 Ed.3、EN60601-1 Ed.3:2×MOPP 絶縁対応
主な仕様: CME-Aシリーズ
モデル CME100A CME200A CME350A 入力電圧範囲 85 ~ 265VAC 効率 *自然空冷時
(24V 115/230VAC Typ.)88/90% 92/94% 91/94% 漏洩電流 0.3mA Max. 出力電圧 5/12/24VDC 12/18/24/48VDC 12/18/24/48VDC 定格出力電力 60/80/100W 200W 350W 動作周囲温度
(出力ディレーティングあり)-20 ~ +70℃ -20 ~ +60℃ 冷却方式 自然空冷/強制空冷 自然空冷 安全規格 ES60601-1 Ed.3, CSA60601-1 Ed.3, EN60601-1 Ed.3,
IEC60601-1 Ed.2 & Ed.3, IEC/EN60950-1, UL/CSA60950-1医用規格絶縁クラス 入力-出力: 2×MOPP、入力/出力-FG: 1×MOPP サイズ(W × H × D) 50.8 × 25.4 ×
101.6 mm (2″x4″)76.2 × 34 ×
127 mm (3″×5″)87 × 40 ×190 mm (3.4″×7.5″) 形状 基板型 基板型 ユニット型 TDK株式会社について
TDK株式会社(本社:東京)は、各種エレクトロニクス機器において幅広く使われている電子材料の「フェライト」を事業化する目的で1935年に設立されました。
主な製品としては、各種受動部品※(製品ブランドとしてはTDK、EPCOS)をはじめ、電源、HDDヘッドやマグネットなどの磁気応用製品、そしてエナジーデバイスやフラッシュメモリ応用デバイス等があります。アジア、ヨーロッパ、北米、南米に設計、製造、販売のネットワークを有し、現在、情報通信機器、コンシューマー製品、自動車、産業電子機器の分野において、電子部品のリーディングカンパニーを目指しビジネスを展開しています。
2015年3月期の売上は約10,800億円で、従業員総数は全世界で約88,000人です。※主な製品は、コンデンサ(積層セラミックコンデンサ、アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ)、インダクタ、フェライトコア、高周波部品、センサ、ピエゾおよび保護部品等です。
TDKラムダ株式会社について
TDKグループのTDKラムダ株式会社は、産業機器向け電源のリーディングカンパニーとして、高信頼の電源をグローバルに幅広く展開しています。日本、中国、ヨーロッパ、アメリカ、アジアの世界5極に研究開発拠点を置き、開発・製造から販売・保守までのフルファンクション体制でお客さまのさまざまなニーズにお応えしていきます。詳細は、http://www.tdk-lambda.co.jp/ja/をご覧下さい。
病院に納入する機器や電気工事は、医療用機器の規格をみたしていなければならない場合が多く、普段の工事では設置しないような大掛かりな設備の構築も行わなければならない場合もあります。
特に電源系統は、非常用発電機など停電が続いた場合でも患者の命を救えるような体制を求められる場合が多くなります。
最近では、直流電源を用いた機器も多くなり、その場合の直流電源も医療用の基準を満たさなければなりません。
また、電源装置はファンなどで冷却するのが一般的ですが、患者のそばに置くような機器でファンが回っていると、騒音が発生し治療の邪魔にもなります。
TDKの医療用直流電源装置は、従来品よりも小型化を行い、静音のために自然空冷による冷却を実現しました。
また、機器単体で医療用機器向けの規格を取得していますので、直流電源装置を設置することで必要となるヒューズや絶縁トランスを必要としません。
機器や工事設計を行う際にも、この機器を採用することで、付属機器を設置する必要がなくなりますので、医療用に使用する場合には機器の削減や省スペースにもなります。
さらに、TDKは世界にネットワークがあるため、アジアやヨーロッパ、北米、南米に輸出を行ったり、現地で電気工事を行う場合、日本からの製品を使用する場合にも活用できます。
病院の電気工事を請け負う際に、制御盤や操作ボックスなども合わせて製作する場合にTDKの直流電源装置を検討してみてはいかがでしょうか?
公式プレスリリースはこちら: http://www.tdk-lambda.co.jp/ja/about/press/20160415_1.html