国内は4010億円 103.0%(前年比)
輸出は2480億円 99.7%(前年比)
日本電気制御機器工業会(NECA)はこのほど、2020年度の自主統計による電気制御機器の出荷見通しについて発表した。
①2019年度の出荷見込み
国内は、米中貿易摩擦の影響が国内市場にも影響し、工作機、半導体製造装置、自動車関連などの部品、設備投資が低迷し前年割れになると予測する。
輸出は同じく、米中貿易摩擦の影響により、中国を含むアジア・太平洋エリアの市場が低迷するとともに、その影響が欧米にも拡大して前年割れになると予測する。特に、第4四半期の新型コロナウイルスの影響は中国向けを中心に出荷額に大きく影響すると予測する。
総額では6382億円(前年比90.4%)となり、2年連続で前年割れになると予測する。
②2020年度の出荷見通し
国内見通しは上期1960億円(前期比100.8%、前年同期比100.6%)、下期2050億円(前期比104.6%、前年同期比105.4%)、通年では4010億円(前年比103・0%)を予測する。
国内は人手不足対策のため、ロボットなどを活用した自動化やIoT投資の必要性は継続して高く、また、5Gの実用化に伴う半導体デバイスや電子部品の設備投資の回復が期待され、前年を上回ると予測する。
輸出見通しは上期1210億円(前期比100.5%、前年同期比94.2%)、下期1270億円(前期比105・0%、前年同期比105.5%)、通年では2480億円(前年比99.7%)を予測する。
国内同様に省人化に向けた自動化投資や5G関連の設備投資が本格化するとともに、米中の貿易摩擦の緩和によりアジア・太平洋エリアを中心とした市場回復が期待できると予測する。
また、新型コロナウイルスの影響については、2020年度に入り回復に向かうと想定する中、下期は上期比104.7%と回復が加速し、総額で6490億円(前年比101.7%)を予測する。
一方、新型コロナウイルスの課題が長期化する可能性もあり、今後の経過を十分に確認する必要がある。