大和ハウス工業は5日、日本最大のデータセンター団地「千葉ニュータウンデータセンター(DC)パークプロジェクト(仮称)」の1棟目になる「Air Trunk TOK1-B(エア・トランク・トウキョウ・ワン―ビー)」を千葉県印西市の千葉ニュータウンに建設すると発表した。着工は10月15日。また、この発表とは別に第2のDCパーク開発も視野に入れている。
今回、着工する施設では、インターネット用サーバーなどのIT機器に供給可能な最大電気容量として600メガワット級を確保。さらにDC運営には多くの電力が必要になるため、敷地内に東京電力パワーグリッドの最大1千メガワットの電力供給ができる高圧変電所を誘致しており、24年秋頃に供用開始を見込んでいる。
千葉ニュータウンDCパークプロジェクトは、18年3月に千葉県と都市再生機構から購入した工業団地42万㎡のうち、23万5000㎡を使用する。最大15棟、総延床面積33万㎡のデータセンターを30年までに順次建設する予定。総事業費は1千億円超の見込み。15棟ほどを建てて、国内外の運営会社から建築を請け負ったり、運営事業者に貸し出したりし、共同で開発も行う。
千葉ニュータウンは、地盤が強固な下総台地にあり、震災リスクの低い地盤として注目され、DCがラッシュのように集積しているという。これに伴い、光ファイバを含む情通ケーブルと電力ケーブル需要も発生しそうだ。
DC需要はコロナ禍のなか、テレワーク拡大でクラウドサービス需要が高まっているため、増加が期待されている。
大和ハウスは、第6次中計(19~21FY)で、物流施設を軸とした事業施設への投資機会の増加を見据え、事業施設への不動産開発投資計画を当初の3千500億円から6千500億円(3千億円増)に修正し、DC開発を物流施設開発の次の柱にしている。