【株式会社きんでん】当日の天候に影響されることなく方位測定作業を効率化 「真方位表示器」を開発

株式会社きんでん(本店:大阪市北区 社長:上坂隆勇)は、天候に影響されることなく簡単な操作で真方位※1の確認が可能になる軽量な「真方位表示器」を開発しました。
同表示器を用いることで、多くの作業者が採用している太陽光方式の測定器と比較して、緯度および経度の事前登録が不要になるとともに、真方位を基準に設置する必要がある移動体基地局などのアンテナ取り付け工事において、当日の天候に影響されることなく予定通りに作業することが可能になります。

※1真方位とは、方位磁石が指し示す磁北ではなく、北極点の方向である真北を基準にした方位です。

【開発の背景】

工事現場における真方位の確認方法として、市街地では地図および周辺の建築物から真方位を確認することなどが可能ですが、郊外では目印となる建築物が存在しない場合があるため、測定器が必須となります。真方位を確認する測定器は、主に太陽光方式とGNSS※2方式の2種類の製品があります。太陽光方式の製品は比較的軽量ですが、測定器本体に太陽光を直接照射する必要があるため、作業当日の天候に影響を受けやすいという課題がありました。一方、GNSS方式の製品は衛星からの信号により測定するため、天候の影響を受けませんが、さまざまな測定支援機能を搭載していることが多く、重量が比較的重くなることに加え、作業性が悪いという課題がありました。そこで、天候に影響されないGNSS方式を採用しつつ、機能を真方位の表示に特化することで、市販のGNSS方式の測定器と比較して約60%軽量化した「真方位表示器」を開発しました。

※2GNSSはGPSなどの測位衛星システムの総称です。

【真方位表示器の特長】

【特長1】GNSSの中でも測位精度の高いRTK-GNSSを採用することで、精度の高い方位測定を実現。
【特長2】事前に緯度および経度の登録を行うことなく、誰でも簡単に方位測定が可能。
【特長3】同表示器は、GNSSアンテナ部と表示端末部で構成されているため、工事現場のアンテナ設置状況とともに、緯度・経度、方位を含む写真撮影が可能。

【真方位表示器の主な仕様】

①測定方式 :RTK(Real Time Kinematic)-GNSS
②測定精度 :±1°
③データ通信:GNSSアンテナ間:Wi-Fi
GNSSアンテナ・専用表示端末間:Bluetooth
④本体質量 :0.807kg(専用表示端末 0.237kg)
⑤本体寸法 :[W]W482 mm×[D]125mm ×[H]73mm

【今後の展開】

真方位表示器を工事現場で利用する際、移動体基地局などのアンテナに同表示器を固定する場合があります。しかしアンテナの種類や取り付け箇所は、さまざまな形状のものがあるため、それぞれに合わせた固定用アダプタが必要になります。今後はアダプタに関する検証および、効率よく作業を行うための新型アダプタの開発を進める予定です。


公式プレスリリースはこちら: 当日の天候に影響されることなく方位測定作業を効率化
「真方位表示器」を開発