【フォトロン】コンピュータビジョン、ハイスピードカメラ、データロガーが融合|ハイスピード監視システム『 PhotoCam Detector 』新バージョンのVer1.4をリリース

株式会社フォトロン(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 瀧水隆)は、ハイスピードカメラとコンピュータビジョンを組み合わせたハイスピード監視システム『 PhotoCam Detector 』の新バージョン、Ver1.4を2022年11月16日リリースいたします。

製品名 PhotoCam Detector Ver1.4
発売日 2022年11月16日

※価格はお問い合わせください。

製品化の背景

製造プロセスにおけるトラブルをビデオカメラやドライブレコーダを利用して“見える化”する試みは以前より行われてきました。しかし“部品やフィルムの搬送あばれ”などといったトラブルはいつ発生するのかを予測することが難しいため、長時間撮影した動画をひたすら目視確認する必要がありました。また、現象が撮影できていた場合でも、撮影対象が高速であった場合、fps(撮影コマ数)や光量が足りないことにより、確認作業に長い時間を費やしたにも関わらず、トラブルの解析にはいたらないということもしばしばです。
近年ハイスピードカメラの浸透により、fpsや光量の課題は対応が進んできてはいるものの、トラブルの発生タイミングをピンポイントに撮影することは難しく、結果ハイスピードカメラでも長時間録画が求められてきました。
当社ではこのような課題を解決すべく“ハイスピードカメラ”に“コンピュータビジョン”と”データロガー”を掛け合わせ、いつ起こるか分からない現象を自動検知し、発生の瞬間前後をスーパースロー撮影できるハイスピード監視システム『PhotoCam Detector』を2019年に発売しました。
今回の『PhotoCam Detector Ver1.4』では、監視を開始してから現象が何回発生したかカウントする『イベント検知回数表示機能』と、その現象の発生タイミングを特定し確認できる『トリガログ機能』を実装。 これによりトラブルの見える化だけでなく、製造装置を最適に稼働させるための”条件出し”や、振動試験等の動的試験の自動監視にも効果を発揮します。
現象の発生待ちや、動画の確認、試験機器の監視など、今まで人が伴走していた業務を効率化することで、生産性向上や品質改善に貢献することを目指します。

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Ver1.4の新機能

イベント検知回数とトリガログ表示機能

指定した監視エリア内のイベント検知回数や、一定時間内でのイベント発生率をカウントするモードを搭載しました。監視エリアは複数指定が可能で、エリアごと個別にカウントをしたり、エリア同士で発生回数を比較したりすることも可能です。イベントの検知結果を記録したトリガログを確認することで、異常発生時の動画をピンポイントに呼び出せるので現象確認も簡単です。

【活用例】
製造装置の動作条件を変えて、一定時間定点観測し、異常発生頻度がもっとも低い条件を選択する“条件出し”に利用できます。疲労試験や耐久試験など繰り返しの動作を行う動的試験において、正常に稼働する基準エリアと、異常の発生する可能性のある監視エリアを同期して比較することで、何回目の動作で異常が発生したかを解析できます。


チップ搬送におけるイベント検知回数表示

組み込み用のライブラリ版も整備

監視用途のカメラシステムに組み込み、高速画像検知機能をAPIで呼び出して利用できるライブラリ版の有償提供も開始しました。ライブラリ版については、本リリース末尾のお問い合わせ窓口までご相談ください。

『 PhotoCam Detector 』の主な特長

いつ起こるか分からないイベントを検知して自動で撮影

映像、データロガー、設備信号などとつながり、いつ起こるか分からない現象を自動で撮影するための機能を備えています。

映像からのイベント検出の原理:
イメージセンサが取得する明るさ情報を用いて、各種演算を行うことで、物体が動いた瞬間や、異常動作した瞬間を映像から検出し、発生の瞬間を撮影することができます。

データロガーからのイベント検知:
データロガーは、電圧や電流、音や力などを計測するためのセンサの値を閾値としてイベント発生を検出し、発生の瞬間を撮影することができます。オプションの再生ソフトを使えば、映像と波形を同期して再生することができます。

外部機器、設備からのイベント検知:
外部信号の入出力機構を有し、各種設備やPLCなどの制御機器が異常を検知した瞬間を起点として、発生の瞬間を撮影することができます。




システム概要図

日本能率協会コンサルティング IoT7つ道具 パートナー認定

『 PhotoCam Detector 』は様々なイベント発生時のその瞬間、何がおきていたか?を見える化、場面分析するツールとしてものづくり現場の生産性向上に役立つことが期待されています。

関連情報

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