【きんでん】中腰作業の解消で身体的負担を軽減 「楽打ちインサートスティック」を開発

 当社は、鉄筋敷設後の足場上にて中腰の姿勢で行う必要があり身体的負担が非常に大きいデッキプレート※1へのインサート※2打設作業において、労働環境を改善するとともに作業効率の向上を目的に、作業者が立った姿勢で作業ができる「楽打ちインサートスティック」を未来工業株式会社(本社:岐阜県安八郡輪之内町)と共同開発しました。

※1 デッキプレートとは、コンクリートの型枠として使用する、強度を保つために波形に形作られた鋼板を指します。

※2 インサートとは、コンクリートに埋め込む雌ねじの総称で、主にボルトを用いて天井から吊り下げる部材を支持する目的で使用するもので、建築工事、電気設備工事、空調・衛生設備工事に使われるため、どの業者のインサートか判別できるように色分けされています。

【開発の背景】

コンクリート構造物の天井に電気・配管設備などさまざまな部材を取り付ける場合、天井にインサートを敷設し、ボルトの取り付けを可能にする必要があります。 構造物が低層から高層へと造られる中で、強度を確保するとともに電気・配管設備を取り付ける工程へスムーズに移るために、基本的には天井部のコンクリート打設前にインサートの設置を行います。

従来インサートの設置作業は中腰の状態で、また一つ一つ手作業で差し込まなければなりませんでした。 中腰での作業は、特に腰への負担が大きくなることに加え、インサート打設数は規模の大きな現場で1日300箇所程度に及びます。 そのため身体的な負担が大きく作業効率の低下が見受けられました。 そこで、身体的な疲労軽減への対策とともに作業効率の向上を図るべく、立ったままで連続してインサートの差し込みができ、インサートを容易に挿入できる連射器「楽打ちインサートスティック」を開発しました。

【楽打ちインサートスティックの特長】

① 立ったままでデッキ用インサートが差し込め、作業者の身体的負担を軽減可能

② 最大15個のデッキ用インサートを装填できるため、連続差し込みが可能

③ 本体が透明のためデッキ用インサートの色や数を視認可能

④ デッキ用インサートを、スティックに差し込む方向を気にすることなく、まとめて装填可能

【楽打ちインサートスティックの仕様】

① 本体寸法:全長1100mm

② 挿 入 口:φ84mm

③   筒  :φ38mm

④ 本体重量:0.78kg

【今後の展開】

建設業界の人手不足が叫ばれる中で、今回の開発を通じてボリュームの多い繰り返し型作業において生産性を向上させるとともに身体的負担の軽減を実現しました。 今後も、当社は作業者の負担を軽減可能な製品開発に取り組み、設備工事業界の発展に寄与してまいります。

中腰作業を解消する楽打ちインサートスティック

公式プレスリリースはこちら: 中腰作業の解消で身体的負担を軽減 「楽打ちインサートスティック」を開発