川崎重工業 医薬・医療向けロボット「MC006V」発売

 川崎重工業は1日、医薬・医療分野向けの6軸垂直多関節ロボット「MC006V」の販売を開始した。

 本製品は、同社が展開する医薬・医療用ロボット「MCシリーズ」の最新モデルであり、医薬品製造に求められる高度なクリーン環境への適合性に加え、除染(滅菌)作業で使用される薬品に対する耐性を強化した点が特長だ。特に、腐食性の高いVHP(過酸化水素蒸気)に対して繰り返し使用が可能な環境性能を備えており、ロボットの表面材質やシーリング、構成部品にVHP耐性の高い材料を採用している。

 仕様面では、最大可搬質量を従来機比で2kg増加させた6kgとしたほか、第1軸の動作速度を約2倍に向上。最大リーチも104mm延長し、610mmとしている。これにより、クリーン環境下での作業効率と柔軟性の向上が図られている。

 近年、医薬・医療分野では、ヒューマンエラーや微生物・異物混入リスクの低減、抗がん剤など高薬理活性医薬品の取り扱いにおける曝露対策の観点から、製造現場の自動化・無人化のニーズが高まっている。

電線新聞 4399号掲載