多様化する決済ソリューションをスピーディーに提供
東芝テックとベリトランスが「TDペイメント」を設立東芝テック株式会社(以下「東芝テック」)は、多様化するキャッシュレス決済ソリューションをスピーディーに提供できる体制を構築するために、ベリトランス株式会社(以下「ベリトランス」)と合弁会社「TDペイメント株式会社(以下:「TDペイメント」)」を設立する契約を締結しました。
会社設立の背景
東芝テックとベリトランスは、両社の強みとする実店舗・EC領域の決済やサービス連携を目的に、2018年2月に業務提携を行い、東芝テックのPOSシステムを利用する事業者へクレジットカード決済やバーコード決済などのマルチ決済ソリューションを提供することで、実店舗(対面店舗)における決済手段の拡充およびオムニチャネル展開を目指してきました。
現金支払いが主流であった日本でも、経済産業省が「2025年までにキャッシュレス決済比率40%」という目標を定めた「キャッシュレス・ビジョン」*1を策定し、訪日外国客や日本人を対象とした多種多様なキャッシュレス決済が日々登場し提供されるなど、官民を挙げてキャッシュレス化を推進しています。
実店舗ではこれらのキャッシュレス決済への対応に加え、キャッシュレス化の基盤整備として改正された割賦販売法*2により、2020年3月末までに、自社環境でのクレジットカード情報の非保持化及びICカード対応を実施する必要があるほか、2019年10月から実施される消費税の軽減税率制度への対応や人手不足を背景とした店舗運営業務の効率化など、実店舗を取り巻く環境は大きく変化しています。両社はこれらの環境変化にいち早く対応すべく、従来の提携業務を拡大し合弁会社を設立ることで、実店舗からの多様化するキャッシュレス決済の導入ニーズに対してスピーディーに提供できる体制を構築します。
第一弾として、東芝テックPOSシステムを利用する事業者へ、クレジットカード情報の非保持化、ICカード化に対応したクレジットカード決済や、各種国内コード決済、中国人向けのバーコード及びQRコード決済、各種電子マネー決済など決済手段や機能を拡充し、かつ簡易導入を可能とするマルチ決済ソリューションを提供します。
今後の展開
TDペイメントでは、今後リリースされる新たなキャッシュレス決済にも速やかに対応していきます。多様なキャッシュレス決済を集約化し一元提供することで、実店舗領域における決済インフラとしての価値を高めると共に、これらの取り組みを通じて、安心・安全で便利なキャッシュレス社会の実現に貢献していきます。
<新会社の概要>
会社名 TDペイメント株式会社 代表者 代表取締役 三木 孝浩 所在地 東京都品川区東五反田2-17-2 オーバルコート大崎マークイースト 設立予定日 2018年12月3日 営業開始予定日 2019年1月25日 資本金 1億円 資本比率 東芝テック株式会社51%、ベリトランス株式会社49% 事業内容 東芝テックのPOSシステムを対象とした実店舗向けマルチ決済
ソリューションの提供*1: 出典 経済産業省「キャッシュレス・ビジョン」(2018年4月)
http://www.meti.go.jp/report/whitepaper/data/pdf/20180411002_01.pdf
*2: 改正割賦販売法
ttp://www.meti.go.jp/press/2016/10/20161018001/20161018001-4.pdf
※QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です。ベリトランスについて
デジタルガレージグループで、オンライン決済事業を展開する決済プロバイダー。近年では、モバイルPOS、モバイルバーコード決済等のオフライン決済事業も提供。社会インフラに成長した決済サービスの担い手として、DGグループのイーコンテクストと共に、行政・クレジットカード業界への提言、政策や業界動向に応じたサービスのスピーディーな提供など、事業者・消費者に必要とされる安全安心な環境、ソリューションを拡充しています。
名称 ベリトランス株式会社 本社所在地 東京都渋谷区 代表者 代表取締役執行役員社長 篠 寛 設立年月 1997年4月 事業内容 情報処理サービス・収納代行サービス 株式の種類 非上場
東芝テックは、POSシステムのキャッシュレス化に向けて、オンライン決済システムなどに強みを持つペリトランス株式会社と合弁会社「TDペイメント」を設立します。オンラインPOSなどに強みをもつペリトランスと実店舗向けのPOSシステムを主力事業としている東芝テックが、キャッシュレス化にむけたマルチ決済システムの提供を、合弁会社を通じて行うことが狙いです。
ネット通販が勢いを上げてきている現在、東芝テックの主力製品である実店舗向けのPOSシステムの販売が伸び悩んでいるということも背景にあるものと思われます。実店舗を持つ店舗も同時にネット上に販売店がある場合も多く、そうした店舗と連携を図れるような形として、より正確な販売ルートの解析やレポートをあげることで、販売戦略の具体化をとることができるだけでなく、政府が目標としているキャッシュレス社会への
POSシステムの対応を行うことが可能です。今回の合弁会社設立は、既存のシステムを変えていく第一歩ではないかと考えらえます。
公式プレスリリースはこちら: 多様化する決済ソリューションをスピーディーに提供 東芝テックとベリトランスが「TDペイメント」を設立