当社は、建築図面・現場管理アプリ「SPIDERPLUS」*1の電力量計確認機能について、OCR(光学的文字認識)技術*2による支援機能をスパイダープラスと共同で開発しました。同支援機能さらには電力量計撮影用に当社が開発した補助具を活用することで、電力量計確認作業での見逃し、見間違いなどのヒューマンエラーを防止するとともに省力化を図ります。
*1 「SPIDERPLUS」はスパイダープラス株式会社(本社:東京都豊島区 社長:伊藤謙自)が開発・販売するアプリです。
*2 OCR技術はNECネクサソリューションズ株式会社(本社:東京都港区 社長:木下孝彦)のOCRクラウドサービス「被写体認識基盤サービス」を利用しています。
【OCR技術による支援機能開発の背景】
電気設備工事における電力量計確認作業は、テナントビルなどの入居者の電気料金請求に関わる重要な作業で、電力量計が設計通りに設置されていることや正しく配線されていることなどを実際の電力量計で確認します。当社は2019年に「SPIDERPLUS」の電力量計確認機能をスパイダープラスと共同で開発し、目視で確認した内容をタブレットPCに入力すれば確認作業ができるだけでなく、自動で報告帳票や電力量計写真帳を作成できるようにしました。
しかし、電力量計は薄暗い場所に設置される場合が多いことに加え、表示される文字が小さいため、目視による確認作業において見逃し、見間違いなどのヒューマンエラーにより、誤計量が発生する可能性がありました。そこで今回、電力量計を写真撮影して、その写真からOCR技術を用いて各種情報を機械的に読み取る支援機能を開発。作業員の目視での確認と機械的な照合によるダブルチェックを行い、ヒューマンエラーの防止を可能としました。
【OCR技術による支援機能利用メリット】
- 電力量計の設定値が設計値と異なる場合、警告表示を行い、見間違いや見逃しを防止
- 電力量計に誤結線などのエラーが表示されている場合、警告表示を行い、見逃しを防止
- 電力量計の情報収集のみに利用する場合でも、OCR技術により入力の省力化が可能
【電力量計撮影用補助具の開発について】
OCR技術の認識精度は、電力量計の写真の品質に大きく影響されるため、当社は設置環境に影響されずに電力量計を撮影可能な電力量計撮影用補助具(意匠登録済)も開発しました。同補助具を利用することで、写真撮影時の反射によるカメラ本体や背景の映り込み、劣悪な照明環境における光量不足の問題を解決し、OCR認識精度の向上だけでなく、電力量計写真帳の品質も向上します。「SPIDERPLUS」電力量計確認機能は、同補助具による撮影を効率的に行う機能も併せて搭載しています。
公式プレスリリースはこちら: 「SPIDERPLUS」電力量計確認機能をパワーアップ