古河電工 「ふるさとトラフ」を発売

 古河電工は1日、北海道森町に堆積・管理されたホタテの貝殻を再利用したリサイクル樹脂製ケーブルトラフ「ふるさとトラフ~ホタテモデル~」を開発・発売した。

 同社グループは、バリューチェーン全体での温室効果ガス排出削減や廃プラスチックを含む再生材の活用促進に取り組んでおり、リサイクル樹脂製ケーブルトラフ「グリーントラフ」の普及に努めている。また、全国各地の資源に新たな価値を見出し、有効活用することをコンセプトとした「ふるさとトラフ」の開発も進めている。

 同社は今回、日本タルクと協業し、北海道森町の基幹産業である水産業から発生するホタテ貝殻の堆積問題に着目し、貝殻を有効活用する仕組みを構築。長年培ってきた材料の組成開発や樹脂の成型加工の技術を生かして、リサイクル樹脂製ケーブルトラフ「ふるさとトラフ~ホタテモデル~」を開発・発売した。

 同製品には、森町の保管場所に堆積・管理されたホタテの貝殻から、日本タルクが精製した炭酸カルシウムを強化剤として使用している。従来の石灰石由来をホタテの貝殻由来に置き換えることで、製品単位当たり3~5枚のホタテ殻が使用され、CO₂排出量を抑制する効果が期待される。

 北海道森町の岡嶋康輔町長は、「北海道森町はホタテの有数の産地であり、ホタテを加工する際に大量に発生する貝殻の利活用方法が課題となっていた。古河電工にホタテ貝殻をサステナブルな原料として活用していただく今回の取り組みが、持続可能な地域社会の実現に向けた一助となることを期待している」とコメントしている。

電線新聞 4399号掲載