監視カメラ関連機器特集

犯罪捜査への活用など果たす役割が年々拡大前年度比は減少も市場は高水準維持

平成28年度の映像監視装置市場は、前年度比96.9%と5年ぶりの減少となったが、比較的高水準を維持している。高機能化やネットワーク化など、技術が着実に向上していることに加え、安全な生活を守るためのツールとしてだけではなく、犯罪捜査に利用されるなど、果たす役割が年々大きくなっていることから、今後も成長が期待されている。
公益社団法人日本防犯設備協会が今月に発表した資料によると、平成28年度の映像監視装置の国内推定市場規模は、前年度比3.1%減の約1627億円となった。平成24年度から上昇に転じ、 伸長が続いていたが、小休止をした格好だ。ただ、平成23年度のび国内推定市場規模を100とした指数で見ると132であり、前年度比では減少したものの、直近6年間で比較的高水準を維持している。
防犯カメラとレコーダの機種別構成比を見ると、アナログカメラ/レコーダ比率とネットワーク・HD―SDIカメラ/レコーダ比率の差はさらに大きくなっているが、平成28年度はとくにアナログカメラ/レコーダの減少幅が大きい結果となっており、これが映像監視装置市場規模縮小の主な要因になっていると同協会は見ている。
これに対し、「その他のカメラ/その他のレコーダの割合が大きく伸びている。これはアナログHD方式のカメラ/レコーダの増加によるものと推測される。アナログHD方式のカメラは、アナログカメラからのリプレ
ースが容易であることなどから、今後も増加するものと思われる。アナログHD方式のカメラの増加は、アナログカメラ/レコーダの減少の一因となっていると推察される」(同協会)。

日本防犯設備協会に警察庁長官表彰
RBSS認定制度さらなる普及期待

公益社団法人日本防犯設備協会は、「防犯設備士事業25周年防犯設備士養成講習・資格認定試験第100回記念パネルディスカッション・記念式典・祝賀会」を、今月6日のセキュリティーショーにあわせて開催した。
同会において協会は警察庁長官表彰を授与され、養成講習の講師陣には協会から特別功労賞などの授与があった。
防犯設備士は防犯設備機器の設計・施工・維持管理といった防犯システムの専門家にふさわしい資格で、今年2月現在、約2万7千人が登録されている(平成30年度の試験開催日程は別表参照)。
一方で防犯カメラ、デジタルレコーダを対象としたRBSS(優良防犯機器認定制度)は、平成20年からスタートし今年で10周年を迎えており、累計の認定型式数は、防犯カメラ448型式、デジタルレコーダが162型式となっている(今年2月現在)。
平成26年度からは、LED防犯灯に関してもRBSS認定制度をスタートしており、既に122型式となっている(今年2月現在)。今後も一層の普及が期待される。

電材流通新聞2018年3月15日号掲載