【TDK】ハイブリッドカーなどに搭載されているDCモータ用コントローラのテックノートを公開

HVC 4420F – メモリ拡張を完全統合した車載用組み込みモータ・コントローラについて

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Motion SensorsHVC 4420F は小型ブラシ付き、ステッパ、ブラシレスDCモータの駆動用に設計された製品で、昨今の自動車業界のスマート・アクチュエータでの診断機能への要求を満たしています。本記事ではTDK組み込みマイクロコントローラ HVC4420Fの特徴について皆様に役立つ情報を解りやすく解説します。

製品の説明

HVC 4420F は小型ブラシ付き、ステッパ、ブラシレスDCモータの駆動用に設計された製品で、昨今の自動車業界のスマート・アクチュエータでの診断機能への要求を満たしています。

64KBのフラッシュ・メモリ、4KBのSRAMにより、HVC 4420F は、自動車メーカーからの増え続ける機能や診断機能に対する要求に応じます。診断機能には、センサ・データの解析やアクチュエータの状況、それに基づく動作など、自動車メーカー独自の考えやアプローチが使用されます。データ解析を確実なものにするために、自動車メーカーのフレームワークを正確に統合する一方で、基盤となるハードウェアの診断機能を実行するソフトウェアが実装される必要があります。増設されたメモリと組み込み診断機能により、HVC 4420F は、ストレージ領域と独自のスマート・アクチュエータにおける実行処理機能を提供します。

HVC 4420F は、ミクロナスのスマート・アクチュエータ向け高電圧コントローラ製品ファミリ(HVC)のひとつです。自動車業界向けや産業機器向けに小型で低廉なシステム・コストを実現するため、幅広い追加機能を備えたARM® 標準コントローラ・コアを搭載しています。64 KB フラッシュ・メモリを備え、 32-bit CPU コア(ARM® Cortex®-M3)により駆動するHVC 4420F には、タイマ、カウンタ、割り込みコントローラ、マルチチャネルADコンバータ、SPI、安全にかかわるアプリケーションでは重要な診断機能付き拡張PWMが統合されています。LIN 2.x トランシーバを備えたLIN UART は、電圧レギュレータとともにデバイスを自動車ボード電源(5.4 V – 18 V)に直結可能にし、外部部品を必要としません。電力管理モードは低消費電力を実現します。統合されたさまざまな診断機能や仮想スター・ポイント・リファレンスを備えたコンパレータ、電流スケーリング、プログラム可能なゲイン・アンプなどのアナログ回路によりユーザは、部品数を最小限に抑えることができます。

図 1 : HVC4420 ブロック・ダイアグラム

高い計算能力により、HVC 4420Fは、PMSM向け空間ベクトル変調(SVM)やセンサ/センサレス6段階転流のような複雑なモータ制御アルゴリズムを実現します。

図 2 : センサ制御 ブロック転流/六ステップ転流もしくは空間ベクトル転流に対応
内蔵 MOSFET によるモータ電流駆動。駆動電流は 1000 mA (ピーク)。

図 3 : ステッパ・モータ電流制御。内蔵MOSFETによるモータ電流駆動。
駆動電流は 500 mA (ピーク)。


HVC 4420F は、リリース可能で柔軟性が高く、洗練された通信機能を持つパラメータ設定可能なファームウェア、監視/電源管理機能、コンフィギュレーション・ツールをオプションで購入することができます。顧客は、このファームウェアをベースにアプリケーション・ソフトウェアを開発し、効率よく効果的なモータとモータ制御の設計に劇的な開発期間の削減を実現することができます。

主な用途

  • グリル・シャッター
  • スマート・バルブ/ポンプ
  • 空調フラップ

図 4 : HVC 4420F 車載アプリケーション

主要な特徴と利点

  • 完全統合
  • 自動車メーカー診断機能サポート
  • 再利用可能、柔軟性

主な仕様

型番:HVC4420F
パッケージ:QFN40
動作温度範囲:Automotive Grade-1
組み込みコア:ARM® Cortex®-M3
駆動:最大1A
診断機能:ハードウェア、ソフトウェアにより組み込み


ハイブリッドカーやEV車などの自動車産業向けにDCモータの用途は広がっています。そんなDCモータを正確に制御するためのコントローラの技術も自動車の技術と同様に進歩し続けています。
DCモータの回転角を正確に把握するためにはモータ側にセンサが必要ですが、ステッピングモータと呼ばれるモータについてはセンサが必要なく、正確な回転角を検出することができるため、センサレスモータとしてコントローラも簡略化することができます。
こうした技術をTDKはテックノートとして自社製品の自動車組み込みのシステムとして販売することを目的としています。
DCモータの正確な回転角制御は車の自動運転や、誤操作防止のセーフティ機能などへも応用ができる可能性のある技術であると感じます。
これからの自動車の可能性はこうした小規模な部品の結集による結果ということができます。

公式プレスリリースはこちら: 組み込みマイクロコントローラ HVC4420Fのプロダクトオーバービューが公開されました。