日本で最も古いデザイナーの職能集団「DAS・総合デザイナー協会」(嶋高宏理事長)は昨年末、恒例の「2019楽しいあかり展」を大阪市内で2週間にわたり開催した。
展示作品はすべてがLED光源を使用しており、紙や木、プラスチック、金属、ガラス、落ち葉、布、毛糸、流木など様々な素材を利用して光の表情を変え、同じLEDとは思えないあかりの作品を生み出している。
嶋理事長は「今年も各分野のデザイナーがいるDASならではの面白い作品展になった。照明の専門家では発想できないような作品も数多くある。照明器具メーカーのデザイナーもこの作品展を見て、機能や価格も大切な要素だが、『あかりを楽しむという発想』で製品づくりの参考にして欲しい」と昨今の各照明メーカーの画一化した製品作りに、デザイナーの立場から提言していた。
DASとは、デザイナー(D)、オーソリティ(A)、スポンサー(S)の頭文字をとったもの。デザインの力による我が国の産業発展、貿易の振興、一般社会の生活文化の向上に寄与することを目的に1956年(昭和31年)設立。当時の商業、工業、服飾、染色、写真、建築、家具、店舗の各分野のデザイナーが設立に参加。初代会長は建築家の村野藤吾氏が就任している。
各分野のデザイナーの職能集団は数多くあるが、DASはあらゆる分野のデザイン関係者が横断的に参画するデザイナー職能集団といえる。
今回の展覧会にはDAS会員はもちろん、あかりに興味のあるクリエーターなど30数人の参加者が手作りの楽しいあかりを披露した。
今年末の同展に一層期待が持てそうだ。