メーカー各社の商品戦略
パナソニックエコシステムズ
快適運転で省エネ性も
住宅用熱交換気システム・カセット形
ナノイーX付業務用熱交換気ユニット床置形
■住宅用熱交換気システム・カセット形
現在、大きく拡大しているのが住宅用熱交換気システムIAQ制御搭載モデル。風量幅も拡大し一般的には1フロアー1台設置が多いが、住宅の床面積によっては1台で全館対応も可能。季節にあわせた快適運転で、省エネ性と快適性を両立する。
また、縦置き設置によって脚立等での天井面作業ではなく手元でのメンテナンスも可能となった。全機種DCモーター、PM2・5対応フィルターを標準とする。
熱交換気は住宅において3種換気からのグレードアップも拡大している。
▽春
花粉や粉塵(PM2・5)などの侵入を防ぎながら換気する。
▽夏
室内の涼しさに近づけて換気するので、冷房コストを抑える。夜間など屋外の温湿度が低い場合は、熱交換気から普通換気に自動で切り換えて外気をそのまま導入する。
▽秋
寒暖差の変動が激しい秋も、普通換気と熱交換気を自動で切り換える。
▽冬
室内の暖かさに近づけて換気するので、暖房コストを抑える。
■ナノイーX付業務用熱交換気ユニット床置形
このほど、後付け可能なナノイーX付業務用熱交換気ユニット床置形の受注を開始した。
既存店舗や施設にも後付け可能な省施工タイプで、不特定多数出入りする各種店舗やオフィス、介護施設など非住宅における密閉空間の換気対策に推奨する。
快適な温度と湿度を保ちながらCO2濃度センサーで室内の込み具合をセンシングし、風量を自動で調整する。ナノイーXを搭載し、外気(OA)、給気(SA)、還気(RA)の3つのフィルターと合わせてきれいな空気を十分に取り入れる。
1、スリムなデザインと省施工で店舗や施設にも後付け可能
縦型の床置き設置型とすることで省スペースを実現。シンプルなデザインで置く場所のインテリアも選ばず、吹出し口を本体上部とすることで外気と排気の2本のダクト接続のみとなって省施工にもつながる。
2、CO2濃度に応じて換気風量を自動で切換え
ビル管理法では、店舗や事務所など不特定多数の人が集まる空間では1人あたり30m3/毎時以上の換気が求められているほか、CO2濃度を1000PPM未満とすることとされている。
新製品は、CO2濃度センサーを搭載することで濃度に応じて混み具合を検知し、風量の自動切換(300・400・500立方メートル毎時)を実現。換気を止めて空気を循環させる空気清浄運転の運転モードをシーンに応じて切替えできる。
3、ナノイーXと3種のフィルターできれいな空気を供給
ナノイーXと外気、給気、還気の3種類のフィルターにより、きれいな空気を室内に供給する。
三菱電機
CO2センサーを搭載
ダクト用換気扇CO2センサー搭載タイプ
新型コロナウイルス感染拡大を受けて、不特定多数の人が訪れる商業施設などにおいてはクラスターの発生リスクの高い状況を回避するための対策が急務とされている。リスク要因のひとつとされる「換気の悪い密閉空間」を防ぐため、政府からは機械換気による常時換気と室内のCO2濃度1000PPM以下の維持が推奨されている。
同社は昨年11月、ダクト用換気扇の新商品として業界で初めてCO2センサーを換気扇本体に内蔵した「CO2センサー搭載タイプ」を発売した。CO2センサーが在室人数に応じて増加するCO2濃度を検知し、自動で換気風量を上げることで換気の悪い密閉空間を改善する。
在室人数が少ない時にはCO2濃度減少を検知し換気風量を抑えた弱運転に自動で切替え、過換気による空調エネルギーロスを抑制するだけでなく高効率DCブラシレスモーターの搭載でACモーター搭載機種に比べて換気扇の消費電力も抑える。
施工面に関しても、換気扇とCO2センサーの一体構造により別々に設置する必要がなくなることで施工の簡略化につながる。メンテナンス性に関しても、独自の防汚技術の採用で羽根とグリルの清掃の手間を軽減するとともに汚れによる換気風量低下や運転音の増大を抑える。
【おもな特長】
①換気風量を自動で切り替え換気の悪い密閉空間の改善に貢献
換気扇本体に搭載したCO2センサーが、人の密集による室内のCO2濃度の上昇を検知すると、風量を急速運転に自動で切り替えて効率的に換気。
②換気風量の自動切替と高効率DCブラシレスモーターにより省エネ性を向上
在室人数が少ない時には、換気風量を抑えた弱運転に自動で切り替えて省エネ運転を実施。換気風量の自動切替と高効率DCブラシレスモーターにより、空調機と換気扇のトータルランニングコストを年間約2万2580円削減する。
③換気扇とCO2センサーの一体構造により省施工と省メンテナンスを実現
換気扇本体とCO2センサーを別々に施工する必要がなく換気扇の設置と交換作業を効率化。独自の防汚技術により羽根とグリルの清掃の手間を軽減するとともに、汚れによる換気風量の低下や運転音の増大を抑える。
東芝キヤリア
風量アップ運転音低減
ツインエアロファンシリーズ
バスドライシリーズ
◇ダクト用換気扇「ツインエアロファン」シリーズ
省エネ性や換気扇の基本性能である換気風量のアップと快適さを損なわない運転音との両立、性能を維持するためのメンテナンス性をさらに向上させたのが、ダクト用換気扇「ツインエアロファン」シリーズ。換気扇の基本性能である換気風量をアップし、運転騒音を低減させている。
従来の一方向から吸い込む片吸い込みファンは、ファンの吸い込み側から見て奥の方が有効に活用されず、排気口付近では運転騒音を増大させる原因となる乱流が発生していたが、ツインエアロファンはファンの手前側からだけでなく奥側からも吸い込む構造とすることで風量をアップし、騒音を低減させている。
ルーバーを同社カスタムエアコンの天井カセット形4方向吹き出しタイプと類似のシンプルでスマートな統一デザインとし、インテリア格子、フラットインテリアパネルタイプなど計33機種をラインアップしている。
また、ルーバー別売タイプもラインアップし、換気扇設置工期に合わせて換気扇本体とルーバーとをそれぞれ発注でき、それらの組み合わせにより、羽根径10㎝から23㎝サイズを合わせて223通りの組み合わせが可能となっている。
◇浴室換気乾燥機「バスドライシリーズ」
昨今の節電意識の高まりに応える省エネ性や衣類乾燥の仕上がり品質、施工性に優れた浴室換気乾燥機「バスドライ」計6機種(DCモータータイプ2機種)を発売している。
長期使用製品安全点検制度に基づく点検時期をリモコン表示で知らせる機能や絶縁防水型PTCヒーターの採用により、安全性を高めている。
①エコ乾燥機能搭載
エコ乾燥は洗面室からの吸い込み空気温度に応じてヒーターの通電時間を制御するしくみで、おもに送風による風乾燥だけで約5時間かけて衣類を乾燥する。
ヒーターの通電は、スタート時の温度調整と仕上げ時のみとなるため、1回の衣類乾燥にかかる電気代を標準乾燥と比較して約3分の1に抑える。
②自然の風乾燥気流
吹き出しグリル構造の最適設計により浴室全体に風を拡散させるとともに、屋外に吹く風のようにゆらぎのある自然の風を作り出すことで衣類表面に不規則均一の蒸発を促し、衣類の乾きムラを低減する。風乾燥とヒーター仕上げの組合せによるソフトな仕上がりで、シワや衣類の傷みの心配もない。
③軽量・コンパクト
本体を簡単に仮固定できる構造の採用(2・3室用)とともにコンパクトな本体で施工現場でのひとり作業が容易となり、設置工事のスピードアップや安全性の向上、工費の削減などを実現する。