【東芝ライテック】業界初窒化ガリウムパワーデバイスを搭載した照明を販売

第27回地球環境大賞 奨励賞の受賞について

「GaN※1パワーデバイス搭載LED照明の開発と地球温暖化・循環型社会の牽引の歩み」が、「第27回地球環境大賞」奨励賞を受賞しました。

「地球環境大賞」は、フジサンケイグループの主催により、地球温暖化防止や循環型社会の実現に寄与する新技術・新製品の開発、環境保全活動・事業の促進や、21世紀の社会システムの探求、地球環境に対する保全意識の一段の向上を目的に、環境保全に貢献する企業、団体を対象とした顕彰制度で、本年で27回目となります。

照明業界世界初※2、GaN(窒化ガリウム)パワーデバイスを搭載した「GaN搭載調光対応ハロゲン電球形LED電球」および「GaN搭載調光対応ミニクリプトン形LED電球」を商品化しました。

高周波動作に優れるGaNパワーデバイスの特長を活かし、一般的なシリコン半導体に比べ約10倍の周波数(700kHz)で動作させ電子回路を小形化して生まれたスペースに独自の調光回路を搭載し、全光から消灯までちらつきを抑制した滑らかな調光を実現しました。

さらに、従来光源と同じ調光操作応答性を目指した直流(DC)電圧駆動GaNパワーデバイス搭載LED電球の開発、高出力ドライバーの小形化を実現し、2016年には国内の国際展示会(LED NEXT STAGE 2016)に参考出展しました。

このような世界に先駆けた照明製品へのGaNパワーデバイス搭載により、ホテル、劇場などの演出照明のLED化が進み、電球形光源のオールLED化と消費電力の削減の促進に貢献すると共に、異業種のドライバーの小形化にも大きな可能性を示しました。

また、当社は2010年に業界の先駆けとして白熱電球の製造中止を発表し、2015年に電球形蛍光ランプ、2017年には蛍光灯・HID器具の製造を終息するなど、LED化を推進してきました。

より省エネ性の高い魅力のある商品を広くお客様に認識していただく活動を通じた、これらの環境負荷軽減への継続的な当社の取り組みに対して高い評価をいただきました。


窒化ガリウムは青色発光ダイオードに使用されたことで有名になったパワーデバイス材料です。1990年代に青色発光ダイオードとして輝度が十分なものとして開発されたことでも有名です。この開発によって日本人研究者がノーベル物理学賞を受賞したことでよく知られています。
東芝ライテックのLED照明では、この窒化ガリウムを用いたパワーデバイスによりLED照明をより小型化し、省電力化したものになります。
窒化ガリウムパワーデバイスは、小型で高出力を実現したパワー素子で、小さな電球をLED照明に変えるような需要により省エネで、小型のLED照明として置き換えることができるようになりました。
窒化ガリウムパワーデバイスの高速スイッチングにより、従来品よりも消費電力を抑え、小型化が実現することができました。
ものによっては、同じ明るさの電球タイプでも、消費電力はワンランク下の電球レベルのLED照明とすることも可能となりました。
また、蛍光灯では難しかった調光操作などを行うことができるのがLED照明の特徴です。白熱灯でも調光できるのですが、調光を行う際には可変抵抗による電圧調整のため、省エネという観点からはあまりふさわしくありませんでした。
東芝ライテックの製品では窒化ガリウムパワーデバイスを使用することでちらつきの少ない滑らかな調光と省エネを一番の売りにしています。

LED照明の登場によって、蛍光灯や白熱電灯などと比べても寿命が長くなり、省エネとなりました。
LED照明であっても、従来のLED照明と比較するとこうしたパワーデバイスの搭載によりさらなる省エネを実現していっております。
LED照明は次の世代に入ってきているといってもいいでしょう。
今後もこうした動きはまだまだ続いていくと思われます。東芝ライテックはこうしたイノベーションを先取りするように、蛍光灯器具の製造中止を行っております。蛍光灯をLEDとすることで、省エネを推し進めていこうという体制を会社全体で作っています。

公式プレスリリースはこちら: 2018年2月28日 「GaNパワーデバイス搭載LED照明の開発と地球温暖化・循環型社会の牽引の歩み」が「第27回地球環境大賞」奨励賞を受賞しました。(GaN:Gallium Nitride(窒化ガリウム)の化学式)