ノキア D-Band実証実験 5Gの容量拡張へ

ノキアは4月13日、D—Bandスペクトル(130—175GHz)を利用したライブマイクロ波接続の実証に成功したと発表した。
D—Bandは、従来の5Gで使用される28GHz帯/39GHz帯と比べ遥かに高い帯域幅を可能にし、都市環境での5Gバックホールおよびフロントホールの超大容量拡張として機能する。同社は「ノキア・ベル研究所の技術を利用したこの試験は、100GHz以上の高い周波数が、モバイルネットワークの容量要件の増加をどのようにサポートできるかを調査している」と述べている。
現在、5Gネットワークの世界的な普及とトラフィックの増大によって、高速大容量マイクロ波バックホールの需要が高まっている。バックホールには、当初は使用されなかった、より高い周波数帯域が要求される。これらの帯域は、モバイルネットワークのバックホールに通常使用されるマイクロ波帯域よりも、最大50倍のトラフィック処理が可能である。
同社は、「D—Bandは、おもに密集した都市環境で使用されることが期待されている。今回の試験では、約200mの距離で動作する2GHzチャネル帯域幅を使用する統合デュアルトランシーバを使用した」と説明している。
ノキアのマイクロ波無線リンク担当ヴァイスプレジデントであるジュゼッペ・タルジア氏は「この試験は、5Gサービスの需要の高まりに応えて、クラス最高の接続性を提供するために、当社がどのように限界を押し拡げ続けているかを示している。D—Bandは、将来的に大容量の5G接続を提供する上で重要となる。当社は、必要なカバレッジと容量で顧客をサポートする重要なイノベーションを推進し続けている」と述べた。

電線新聞 4277号掲載