猛暑・酷暑となっている今年の夏を乗り切るポイント
夏場の冷房の「効き」を左右するエアコンの心臓「室外機」
- 「室外機」の周辺環境を見直して省エネで快適な夏を過ごそう
- 「室外機」は直射日光を避け、周囲に風の通り道を確保する!
ダイキン工業株式会社では、2017年「空気で答えを出すプロジェクト」をスタートさせ、その一環として、夏の時期には屋内で起きる熱中症の問題や、暑い夜により快適な環境で良質な睡眠をとるためのエアコン活用法を提案するなど「空気の課題」を解決するさまざまな取り組みを行ってまいりました。
今回は、エアコンの心臓ともいえる「室外機」に着目。厳しい暑さとなっている今年の夏を乗り切るポイントとして「室外機」の重要性と「室外機」の周辺環境の点検・整備についてご紹介します。
エアコンというと、部屋の壁に取付けられていたり、家電量販店で展示されている「室内機」の姿をイメージする人が多いと思います。しかし、エアコンは「室内機」と「室外機」の2つがセットで1つのエアコンとなります。
そのため「室外機」がその性能を十分に発揮できる状態にないと、エアコンが本来持っている性能を十分に引き出すことができません。しかしながら「室外機」はその言葉の通り室外に設置されているため、私たちはその存在についてほとんど意識することはなく、「室内機」のホコリ掃除は小まめに行っているという人でも「室外機」は設置以来一度も見たことがないという人もいるかもしれません。
暑い夏、エアコンの「効き」が弱いのでは?と感じたら「室内機」だけではなく「室外機」にも目を向けてみてください。もしかすると「室外機」の周辺環境にその原因があるかもしれません。ぜひこの機会に、ご自宅のエアコンの「室外機」の周辺環境を見直して、省エネで快適な夏をお過ごしください。
エアコンが部屋を涼しくする仕組みと室外機の重要な役割
暑い夏にエアコンがどうして部屋を冷やすことができるのか、ご存知ですか?その仕組みは、まず室内機が部屋の空気から熱を取り除き、熱が取り除かれた涼しい空気を室内機が再び部屋に送り込みます。これを繰り返すことで、どんどん部屋の空気は涼しくなっていくというわけです。
室内で取り除かれた熱を運んでいるのは室内機と室外機を結ぶパイプを通っている「冷媒」と呼ばれる物質です。取り除かれた熱はこの冷媒に乗せられて運ばれ、室外機で屋外に放出されます。そのため室外機周辺の外気温が何らかの原因で高くなりすぎる(外気温と冷媒の温度差が小さくなる)と、冷却効率が低下してしまい、エアコンの「効き」が弱くなってしまうことがあるのです。
室外機が設置されることが多いベランダは、設置状況や気象条件によっては45℃近くの暑さになることがあります。7月から既に厳しい暑さが続く今年の夏、エアコンの「効き」が弱いのでは?と感じる前に、一度室外機の周辺環境の点検・見直しをしてみることをお勧めします。
エアコンの性能を引き出す環境整備 1.室外機の周辺環境の点検・見直しにおけるポイント
1.室外機の日除け
室外機は日陰に設置するか、日除けで直射日光を防ぐ
夏、室外機は日陰に設置するか、室外機から1mほど離れたところに、植木を植えたり、すだれをたてかけるなどして日陰を作ってあげましょう。
ただし、室外機を板で囲ったり、すだれをかぶせた時に吹き出し口をふさいでしまわないよう十分な注意が必要です。2.室外機吹き出し口
室外機の吹き出し口をふさがないようにする
エアコンの運転中、部屋の中の熱を、部屋の外に捨てるために室外機は常に放熱をしています。そのため室外機の吹き出し口付近やその周辺にものを置いたり、カバーで覆ってしまわないよう注意しましょう。室外機の前を通ると、熱風が吐き出されていることが気づく方も多いと思いますが、吹き出し口がふさがれると、放出した熱風を再び吸い込んでしまうことで、冷却効率が著しく低下します。室外機の前はスペースを空けてできるだけ風通しをよくし、スムーズに空気が循環できるようにしましょう。
よく見かけられる室外機用カバーなどは、放熱をさまたげることになり余分な電気を使用します。冷房使用時は、なるべく外すことをお勧めします。室外機の周辺環境の点検・見直し以外にもエアコンの性能を引き出すためにできる工夫はいろいろあります。
エアコンの性能を引き出す環境整備 2.太陽の熱をさえぎる
1.「よしず」や「すだれ」を活用
部屋の外で熱をさえぎる
太陽の熱をできるだけ部屋に入れないためには、部屋の外からさえぎるようにしましょう。日差しの当たる窓の外に「よしず」や「すだれ」を設置すると、それだけで熱が遮断され、部屋の温度上昇を抑える効果があります。
ヘチマやゴーヤ、朝顔などのツルのある植物で「緑のカーテン」を作るのも効果的です。植物で作った「緑のカーテン」は、日差しをさえぎるだけでなく、葉っぱの水分が蒸発するときに空気の熱を奪うためすずしい風を感じることができます。
2.カーテン、ブラインドを活用
部屋の中で熱をさえぎる
太陽の熱を部屋に入れない一番簡単な方法は、カーテンやブラインドをしめることです。これで窓から日ざしが入って部屋の温度が上がるのを防ぐことができます。この時、カーテンやブラインドの色は、光と赤外線をはね返してくれる白色や遮光タイプのものを選ぶと効果的です。ちなみに黒などの濃い色は、太陽の熱を吸収して、逆に部屋を暑くしてしまうことがあります。
窓ガラスに熱をカットするフィルムを貼るのも効果的です。
室内機の点検、清掃も忘れずに
室内機のフィルターは定期的に掃除する
2週間に1回が目安
エアコンの空気を吸い込む入り口にはフィルターがついていて、ゴミやほこりがエアコンの中に入らないようにしています。このフィルターにゴミやほこりがついていると、空気の通り道をふさいでしまうので、空気をしっかり吸い込むことができずに、部屋を涼しくするのに多くの電気を使うことになります。2週間に1回の掃除で約5%の節電効果があり、逆に1年間掃除しないと約25%も無駄使いになるといわれています。
掃除方法は、掃除機で吸い取るだけでOK。汚れがひどいときは、中性洗剤を溶かしたぬるま湯でつけ置き洗いしてください。
他にも使い方として、帰宅時に部屋の中が外よりも暑いと感じたらまず換気を行い部屋の熱気を外に逃がしてからエアコンを使う方法、エアコンと扇風機を同時に使って部屋の空気を攪拌し部屋全体を冷やす方法などがあります。
今回ご紹介した室外機の周辺環境の点検・見直しからエアコンのフィルター掃除まで、ぜひ1つでも、2つでもできることから実践して、省エネで快適な夏を過ごしましょう。
【ご参考】暑さに強い「タフ」な室外機を選んでおくと、さらに安心
室外機の周辺環境の点検・見直し以外の対策として、暑さに強い設計の室外機を選ぶという方法もあります。ダイキンでは45℃の過酷な温度環境でも十分な能力を発揮できるように夏バテしにくいルームエアコンの室外機を設計しており、「暑い日は効きが弱いのでは?」とお悩みの方におすすめです。
室外機、こんな時どうする?│水害などで室外機が水に浸かった場合
水害などで室外機が水に浸かってしまった場合は、エアコンの使用を中止してください。室外機の電源プラグを抜く、または、エアコンのブレーカーを切って、お買い上げの販売店、または当社に点検をご依頼ください。
電気回路の部品に水がついてしまった場合、乾いたとしても、漏電・発火等が起きる危険性があります。
泥などの不純物が小さな隙間に入り込んでしまった場合、モーターなどに不具合が生じる可能性があります。※浸水が浅い場合でも、内部の部品に影響が生じている可能性があるため、点検が必要です。
報道機関からのお問い合わせ先
ダイキン工業株式会社 コーポレートコミュニケーション室本社
〒530-8323 大阪市北区中崎西二丁目4番12号(梅田センタービル)
TEL (06)6373-4348(ダイヤルイン)東京支社
〒108-0075 東京都港区港南二丁目18番1号(JR品川イーストビル)
TEL (03)6716-0112(ダイヤルイン)ニュースリリースに掲載されている情報は、発表日現在のものです。
予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。
今年の夏は、40℃を超える地域も出るなど、異常気象と言える猛暑が襲ってきました。
そんな中、エアコンの冷却能力はとても重要です。以前と比べると、エアコンの機器が悪くなったと感じる方は日々のメンテナンスやちょっとした工夫で復活するかもしれません。
エアコンも設置から年数が経ってくると、汚れが溜まってきます。室内のエアコンのフィルター部に溜まった埃がエアコンの効きを悪くしている可能性もあります。
また、室外機と室内エアコンの温度差が小さいとエアコンの効きが悪くなる傾向にありますので、室外機によしずや、すだれなどをかけ、直射日光が当たらないようにする、室内に遮熱カーテンなどで室内に直射日光が当たらないようにするなどの温度差を作る工夫をすることで、エアコンの効きは復活します。
直射日光を防ぐといっても室外機は排気口をふさいでしまっては熱を排気することができませんので、通気性のある素材で直射日光を防ぐ必要があります。
猛暑が続きますが、こうしたエアコンの賢い使い方で、省エネと快適を両立させるようにしましょう。
公式プレスリリースはこちら: 夏場の冷房の「効き」を左右するエアコンの心臓「室外機」「室外機」の周辺環境を見直して省エネで快適な夏を過ごそう