CATV帯域の伝送に特化した光受信機も
マスプロ電工はこのほど、現在販売中の光受信機(V-ONU)2機種に加えて、新4K・8K衛星放送を伝送できる遠隔制御機能付き光受信機1機種とCATV帯域の伝送に特化した光受信機3機種を発売した。
現在、BS・CSの右左旋円偏波を利用した新4K・8K衛星放送に対応し遠隔制御機能やFM無給電出力機能を搭載した3224MHz光受信機「ORD7BCWTRF」を発売しているが、多様なCATV施設があるなかでそれぞれの伝送システムやサービスにあった光受信機へのニーズも高まっていた。
同社では今回、BS・CSの右左旋偏波に対応する「ORD7BCWTR」、CATV帯域のみの「ORD7TR」、FM無給電機能付きの「ORD7TF」、CATV帯域伝送機能に絞った「ORD7T」と機能ごとに絞った光受信機をラインアップした。
■特長
◇3224MHzの広帯域受信伝送とBS・CS高出力(ORD7BCWTR)
BS・CS帯域(右旋・左旋)は1032〜3224MHzの広帯域で伝送された信号に対応し、新4K・8K衛星放送を伝送できる。伝送周波数の広帯域化にともない、増加する伝送損失に対応してBS・CS定格出力レベルは89μV(3224MHz)となっている。
◇FM無給電出力機能付き(ORD7TF)
停電など無給電時でもFM信号を43μV(2波、光変調度7%、光入力レベル12m)で出力でき、FM帯域を使用した音声告知情報の伝達に有効。
◇ワイドレンジ光入力レベル
光入力レベル範囲は14m〜2mのワイドレンジですから、ハイレベル設計された施設での運用も可能。
◇遠隔制御機能(ORD7BCWTR・ORD7TR)
遠隔制御センター装置からの制御信号で光受信機のRF出力をON/OFFできる。ORD7BCWTRは70〜770MHzと1032〜3224MHzを同時または個別に制御でき、ORD7TRは遠隔制御時でもFM帯域の出力は停止しない音声告知に対応する。
◇CATV多チャンネル伝送(ORD7BCWTR・ORD7TR・ORD7TF・ORD7T)
CATV帯域の伝送波数はデジタル112波(mode2)の多チャンネル伝送仕様。
◇電源部内蔵型着脱式構造
電源部が取外し可能で同軸ケーブルによる電源重畳が可能。
◇光入力・RF出力表示灯
ORD7BCWTR、ORD7TRは光入力レベルおよびRF出力レベル、ORD7TF、ORD7Tは光入力レベルおよび電源作動状態が緑、赤、橙、無灯のLED点灯で確認できる。
◇光コードも取付可能
光ドロップケーブルの取付けはワンタッチクリップ構造で、通常のドロップケーブル以外に宅内配線で主に使用されるφ3㎜の光コードも取付けできる。
◇異常通知機能
光受信部と電源部の接続状態を電源部の表示灯で知らせ、光受信部が離れた場所にある場合でも電源部から配線状態を容易に確認できる。
◇ローゼット機能内蔵
光ファイバートレイを内蔵し、光ファイバーの接続が機器内で行える。機器内にはメカニカルスプライスなど3個、WDMフィルター1個、SCアダプター2個を固定でき、外部にローゼットボックスなどを設置する必要がない。
◇2・4GHz帯高シールド構造(ORD7BCWTR)
2.4GHz帯域のシールド性能を向上させ、無線LANなどの電磁波からの影響を軽減する。
◇多様な設置方法
木ねじによる壁面取付けのほかステンレスベルトによるマストへの取付け、屋内では据置可能な自立構造となっている。
◇防じん・防水性能IP24対応
防じん・防水性能IP24対応で、防水性能に加えて外来固形物の侵入対策にも配慮する。
◇高い耐雷性能
±25kV(1.2/50μs)のサージ電圧に耐える耐雷性能を備える。