監視カメラ関連機器特集 犯罪捜査など用途広がる 果たす役割ますます拡大

メーカー各社の商品戦略

パナソニック

感染拡大のリスク低減 発熱者検知の画面イメージ

マスク非着用検知の画面イメージ

現在、感染のリスク低減対策を支援する映像監視システムを発売。体表面温度の高い人の検知とマスク非着用者の検知の2つの用途から構成され、体表面温度の高い人の検知はコニカミノルタと連携して開発した。
体表面温度の計測やマスク着用チェックを自動化することで人の流れを妨げることなくスムーズな運用が行える特長を持ち、レコーダーに映像を記録することで対象者を事後確認できる。

 ◆体表面温度の高い人の検知
パナソニック製ネットワークディスクレコーダーをコニカミノルタのグループ会社「MOBOTIX
AG」の「MOBOTIXネットワークサーマルカメラ(MOBOTIXサーマルカメラ)」とコニカミノルタが開発したMOBOTIXサーマルカメラアプリケーション「Temperature
Screening App(テンパーチャー・スクリーニング・アプリ)」に連携させ、非接触で人間の体表面温度を計測するとともにMOBOTIXサーマルカメラで撮影した可視映像とサーマル映像をネットワークディスクレコーダーに記録する。
また体表面温度の高い人を検知すると管理担当者に通知もしくはデジタルサイネージと連携して画面案内を行い、対象者への声がけや誘導といった入場管理につなげる。カメラ正面ではなく離れた位置からの体表面温度測定が可能でスループット性能が高く人の流れを妨げることなく測定でき測定する側・される側双方の負担を軽減できる。
ネットワークディスクレコーダーに記録された映像は、体表面温度が高い人を検知した場合にTemperature Screening Appが発信するアラーム情報を元に確認できる。

 ◆マスク非着用者の検知
AIマスク非着用検知アプリケーションをAIプロセッサー搭載ネットワークカメラで稼働させてカメラ単体で映像内の人物を特定し、その人物の顔にマスクが装着されているかどうかをAIテクノロジーにより判定する。複数の人のマスク非着用をひとつの映像内で同時に検知することができるため、人の流れを妨げることなくマスクの着用をチェックできる。
AIカメラでマスク非着用者が検知されると、デジタルサイネージと連携することで画面案内により対象者へ注意喚起できる。

東芝ライテック

天井照明位置 からの画像で工場課題を解決

ViewLED

同社では現在、カメラ付LED照明「ViewLED(ビューレッド)」のソリューション事業を展開している。
ViewLEDで撮影した天井照明位置からの画像を、クラウド上のAIで解析し工場課題を解決するソリューションを提供するもので、ソリューションのサービスは3段階に分けたリリースを計画している。第1弾となる安全アラートサービスは、すでに取扱いを開始している。
安全アラートサービスは、ビューワーソフト上であらかじめ指定したエリアに『人』の立入りを検知すると管理者へメールで通知することができる。また、検知記録をもとに人を検出した画像だけを検索・確認することも可能。人の重なりがなく作業状態が分かりやすい真上からの画像と東芝独自のAI画像解析により、『人』を認識することで誤認識が少ない検知を可能とする。
今後も真上からの画像の利点を生かしたサービスを展開し、第2弾・作業者の動線を見える化する「人流分析サービス」(2021年度予定)、第3弾・作業者の作業時間や作業内容を見える化する「作業分析サービス」(2021年度予定)など工場向けサービスを順次リリースする予定としている。

【ソリューションの特長】

1、同社工場の実証実験に基づいたサービス
同社工場では、View LEDを用いたさまざまな画像解析サービスの実証実験を行っている。今回サービスを開始する安全アラートサービスは、工場における実際の課題と実証実験で得た知見をもとに生まれた。実環境で使えるソリューションになっている。

2、画像取得から解析までできるソリューション
①ネットワークに接続されたViewLEDにより真上からの鮮明な画像を取得する。照明器具の取付とネットワーク工事、設定のみで使用できる
②取得した画像はクラウド上で管理され、手元のPCからビューワーソフトを介して録画、再生、検索、閲覧することが可能
③人物認識技術を用いて、人の動き、経路、作業を見える化することが可能

3、サービスは月額制のため導入がしやすい
照明器具、クラウド機能、安全アラート等のサービスは月額制を採用しており、イニシャルコストを抑えることが可能。設置工事に関しても相談可能。

マスプロ電工

機能充実で見守り強化

WHCシリーズ新製品

このほど、モニター&ワイヤレスHDカメラセット「WHCシリーズ」の新製品として、モニターサイズが7インチの「WHC7ML」と10・1インチの「WHC10ML」を発売した。従来機種の使いやすさはそのままにセンサーライトや警告音機能を搭載するなど夜間の見守りを強化した機能を充実させている。

 ◆センサーライト機能搭載
人の動きを感知すると自動でライトが点灯し、不審者を威嚇する。暗くなると自動で赤外線撮影に切換って夜間撮影できるほか、モニターからの遠隔操作でも点灯できる。

 ◆警告音機能
人の動きを感知するとカメラのスピーカーから警告音を発報できる。モニターからの遠隔操作でも発報できる。

 ◆カメラ・モニター間で通話可能
モニター・カメラともにマイクとスピーカーを搭載し、カメラのスピーカーで来訪者と通話できる。スマートフォン用アプリからも通話できる。

 ◆センサー検知機能
カメラに搭載されている人感センサーが動きを検知するとモニターに通知し、インターネットに接続することでスマートフォンやタブレットに通知できる。

 ◆10・1インチ光沢液晶タッチパネル(WHC10ML)
10・1インチの大きな液晶画面で鮮明に映像確認。静電式のタッチパネルで軽いタッチで操作できる。

三菱電機

メルックスリー監視エリア2倍に

三菱デジタルCCTVシステムMELOOK3

同社は、かんたん設置が可能な監視カメラシステムの新製品として、フルHD対応によりズーム時にも高精細で、監視エリアを従来比最大2倍に拡大したデジタルCCTVシステム「MELOOK3(メルックスリー)」を販売している。
【特長】
①フルHD対応カメラ+超解像技術で高画質化し、監視性能を向上。
・フルHD対応カメラをラインアップに加え、超解像技術の採用により電子ズームの拡大時も高精細な画質を実現
・新LSI搭載により、16分割時でも毎秒30コマ(従来比6倍)のなめらかな動画で表示・記録が可能
・同社独自の画像補正機能「新デジタル増感」(従来比8倍)・「スーパー・ファイン・ビューⅢ(SFVⅢ)」(従来比4倍)により、夜間の駐車場や逆光の出入口でも明るく見やすい映像で監視可能

②多彩な拡張性で様々な監視ニーズに対応。
・最大32台のカメラ接続を可能にし、監視エリアを従来比2倍に拡大
・大容量増設HDDにバックアップ機能を持たせ、長時間・安全に記録可能
・パソコン・スマートフォン・タブレット型端末の利用により、用途や目的に合わせた遠隔監視が可能

③省エネ・省スペースのかんたん設置システム。
・レコーダーは、消費電力を従来比約25%低減。

DXアンテナ

ドア・人感・温湿度センサーなど多機能を重視

ワイヤレスフルHDカメラ&モニターセット

現在、「ワイヤレスフルHDカメラ&モニターセット」「スマート受信BOX」「増設用カメラ」を発売している。
ワイヤレスフルHDカメラ「WSSシリーズ」は、ワイヤレスカメラ&モニターセットを一新し、ドア・人感・温湿度センサー(別売)など多機能を重視した特長をプラスした。
新たにラインアップしたスマート受信ボックスは、モニターレスで置き場所を問わないコンパクトサイズとなり、ワイヤレスカメラとセンサーを自由に選択して手持ちのテレビモニターに接続して視聴できる。ワイヤレスで好きな場所に設置できるため、むずかしい配線工事は不要で手軽に導入できる。
また、外付けHDDへの録画保存やテレビにつなげて映像とセンサー情報を確認できる機能、さらにはカメラとモニターにマイクとスピーカーが搭載された。
このほか、夜間でも繊細に撮影することができるセンサーライト付のカメラも取り揃え、互換性による組合せで最大4台まで増設できる。
動作・映像はすべて、スマートフォンやタブレットから確認できる。

電材流通新聞2021年3月25日号掲載