矢野経済研究所 国内の住宅トレンド調査

テレワーク環境充実 新しい生活様式に対応など

矢野経済研究所はこのほど、国内の住宅トレンドを調査し、現況、参入企業の動向、および将来展望を明らかにした。

調査結果
コロナ禍での住宅トレンドの主流は自宅時間の豊かさであり、新しい生活様式に対応した、ニューノーマル時代の自宅時間をより豊かにする提案が増加している。在宅時間や在宅での子育て時間が増える中で、従来からの効率的に安心して家事ができる家事スペースやその動線の提案とともに、家で快適に仕事が行えるテレワーク環境や家族が安心して過ごせる住環境の提案を積極的に行うハウスメーカーが多くなっている。

注目トピック
コロナ禍で住宅トレンドは変化・人口減少時代のビジネスモデルの転換点に
大手ハウスメーカーの商品トレンドとしては、コロナ禍で変化した新生活に向けた、あるいは間取りの自由度を実現する「大空間・大開口」、パワービルダーとの差別化をはかる「高級路線」などをコンセプトとした提案が多くみられた。また、カーボンニュートラルの実現に向け、長期優良住宅やZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)、LCCM(ライフ・サイクル・カーボン・マイナス)住宅の普及に向けた取り組みも進む。
他方、都心の狭小地需要や都市部からの郊外移転、地方移住などニーズが多様化しており、中古住宅をはじめ、リフォーム・リノベーションといったストックビジネスに対する取り組みが加速化している。ハウスメーカー、パワービルダーとも、新築中心から中古住宅やリフォーム・リノベーションなどのビジネスに加え、住宅ライフサイクルにおける住宅サービス企業として、住宅関連の周辺事業への多角化への動きがみられる。

電材流通新聞2022年1月20日号掲載