フジクラ・ダイヤケーブル 新耐火ケーブル開発 細径で840℃、30分耐久

フジクラ・ダイヤケーブルは15日、小勢力回路用耐火ケーブル「EM-JFP」を開発したと発表した。最大使用電圧60V以下の回路(小勢力回路)用耐火ケーブルの性能基準を満たし、細径で取り回しが良い。大規模倉庫や工場の非常通報回路用に最適な製品だ。
21年5月に消防庁の耐火電線の基準が改正され、同年10月に小勢力回路用の耐火ケーブルの性能基準が規定された。同社は同基準を満たすケーブルを開発し、22年1月「EM-JFP」の型式認定をいち早く取得した。
従来、自動火災報知設備用には小勢力回路用耐熱電線と呼ばれる、最高380℃の熱に15分間暴露されても回線が維持できる電線が使用されている。しかし、近年の倉庫や建物の大規模化に伴い、火災時に回線をより長い時間維持できる電線のニーズが高まり、840℃の熱に30分耐えられる小勢力回路用耐火ケーブルが新たに規定された。
EM-JFPは、導体径1.2㎜の4心タイプで外径が約9㎜と、細径でありながらこの条件をクリアしている。

電線新聞 4270号掲載