岩崎電気はこのほど、埼玉県内の2カ所で、半導体レーザー製品の動向や水銀廃棄物およびPCBの処理などに関するセミナーを開いた。併せて、会場には同社初のレーザー照明製品「ラクシス」をはじめ防爆形LED照明や高天井向け製品を展示し、来場者にアピールした。
左上:セミナーに耳を傾ける参加者 右下:初のレーザー投光器ラクシス
応用技術開発課の東藤毅主任は、半導体レーザーの動向や応用事例を紹介。併せて、5月にリリースしたばかりの同社初のレーザー光源を使用した投光器「ラクシス」の特長を解説。同社のみならずおそらく国内でも初のレーザー照明製品ではないかと語った。
「ラクシス」は、自動車のヘッドライトなどと同じようにレーザー光で蛍光体を励起して白色光を生成する。超挟角の配光とすることで、1㌔離れた対象物を18lxの明るさで照らし出すことが可能となる。一般的な1000Wキセノンランプの寿命は600~1千時間なのに対し、レーザー投光器は1万時間とはるかに長いため、橋梁などの常時照明などにも適しているという。
気になる安全性は、業界安全ガイドラインに準拠。JISおよびIECの規格に適合した「クラス1レーザー製品」に当たっている。
水俣条約が発効したことで、水銀使用製品の処理やPCB廃棄物には、新たな対応が求められている。一般の蛍光ランプやHIDランプを廃棄する際は、対象製品が他と混合しないよう仕切りを設けて保管したり、専門の事業者に委託したりすることが必要となる。
水銀を使用している蛍光ランプやHIDランプの多くは2021年以降製造が禁止されるものの、既存製品を使い続けることはできる。これに対し、高濃度PCB廃棄物である変圧器、コンデンサー、安定器は地域ごとに決められた期限内に必ず処分しなければならないという。
もし、それができないと、処理施設が閉鎖されてしまうため、自分で処理しなければならなくなり、施設整備などに莫大な費用がかかる。そのため、「できるだけ早い時期に処理する必要がある」と注意を促した。
製品詳細はこちら→レーザー投光器「ラクシス」