【奈良電材】ストレスに関する研修会 「ストレスフルな“今”をのりきる法〜リラクゼーション体験〜」テーマに

奈良産業保健総合支援センター産業保健専門職
上坂聖美氏が講演

研修会場

あいさつする寺井理事長

講師の上坂氏

司会の上垣研修委員長

奈良県電設資材卸業協同組合(寺井敦行理事長)は13日、奈良市内のゴルフガーデン大御門で奈良産業保健総合支援センター産業保健専門職(保健師)の上坂聖美氏を講師に迎えて、「ストレスフルな“今”をのりきる法〜リラクゼーション体験〜」をテーマに研修会を開催した。

筋弛緩法など、参加者全員がセルフケアを体験

研修会冒頭、上垣雄志研修委員長(因幡電機産業)が、「本日はストレスに関連する話が出てくるが、ぜひとも役に立つようにしっかりと取り組んでいただきたい」と述べてスタート。
あいさつに立った寺井理事長は忙しい中にもかかわらず研修会に参加したことへの感謝の意を表し、「今日のテーマであるストレスは、私なりに考えると、かつての営業時代は毎日、朝一番から終電時間ギリギリまで仕事をしていた。しかも、土曜日まで出勤していた」と振り返る。続けて、「こうした仕事のやり方を推奨しているわけではないが、一つのターニングポイントとなるのが病気ではないか。罹る前と罹ってからでは、その対処も変わってくる。大切なことは、病気に罹らないことである。残念ながら罹ってしまえば病院に行くなり新療法を実行するわけであるが、相手の病気の話を聞くと『どうしてあげれば』と自身が悩み落ち込みストレスが溜まってしまう。50歳くらいでへたばれば、残りの長い人生、何もできなくなる。長く生きるためにはどうすれば、ストレスをためないためにはどうすればよいのかを、今日はじっくりと先生の話を最後までお聞きしたい」と研修会開催の意義を述べた。
上垣研修委員長が上坂講師のプロフィールを紹介し、「今日はリフレッシュしながら、ためになるようにお聞き願いたい」と述べて、さっそく講演が始まった。
上坂講師は「リフレッシュしながらお聞き願いたい」と前置きし、前菜となる「働く世代のストレス現状」から始まり、「ストレスとは何」という魚料理や、実際の「リラクゼーション体験」といったメインディッシュまでのフルコースに例えて講演を行った。
そのなかで、「心の病」は依然として踊り場状態だが、30代が減り40代は変わらずで、10代〜20代が増えており、どの年代層でも「心の病」を抱えていると指摘する。その原因として、仕事は個人の努力に加えてチーム力の発揮があるという。
その対策としては、1.食べる(摂食)2.おしゃべり(主張)3.運動(筋弛緩)4.良い睡眠 の4つの “する” ことをあげる。また、ストレスに早く気付くことが大切で体や心や行動の反応を具体的にリストアップ。ストレスが10日以上続けば躊躇せずに医療機関を受診することを強く勧めた。
そのほか、怒りと上手に付き合うことや怒りで後悔しないことなどの「アンガーマネジメントの定義」にも言及。また、「怒り」について自分がどのような、例えば「朝食は食べるべき」といったどんな“べき”を持っているのかの「ログ」をつけ、客観的にとらえることという。
講演会途中には、参加者が腕や体に力を入れたり抜いたりする筋弛緩法や呼吸法といったセルフケアとしてのリラクゼーションの体験も行い、その対処法を学んだ。

電材流通新聞2019年2月21日号掲載