【大崎電気工業】不動産賃貸サービスで業務提携

不動産賃貸サービスで業務提携 電力契約の切替え、
新入居者募集 業務の効率化・自動化などを実現

大崎電気工業は現在、東京電力グループの電力会社であるPinT(東京都千代田区)と不動産業のイタンジ(東京都港区)両社と不動産賃貸サービスにおいて業務提携している。この提携により、賃貸物件の入退居にともなう電力契約の切替えやカギ管理、新入居者募集業務の効率化・自動化を実現する。

物件ごとの電力使用量は従来、電力会社の検針員が各物件に設置されている電力メーターを直接見に行くことで計測していたが、昨今の電力自由化により電力会社が遠隔で計測や操作が可能なスマートメーターの普及が加速し、2023年度末にはほぼすべての物件にスマートメーターが設置される見込みとなっている。これにより、賃貸物件においては、入居者が退居して電力会社との契約を終了した日を境に、より厳格に通電が停止し電気を使用することができなくなる。
退居後もルームクリーニングや新しい入居者の内見のために電気は使用されるが、賃貸管理会社は退居中の物件に対し電力会社と新たに契約を結ばなくてはならない。この作業は引っ越し繁忙期にはひとつの物件につき15分~30分を要することもあり、電力料金の請求書も1物件ごとに送付されるなど賃貸管理会社の業務に負荷がかかっている。
ルームクリーニングや内見時の鍵の受け渡しや新入居者決定後の鍵交換などの作業もまた、賃貸管理会社にとっては負荷のある業務となっている。

今回の業務提携により、イタンジが提供する不動産リーシング業務のワンストップサービス「Cloud ChintAI(クラウドチンタイ)」の「内見予約くん」「申込受付くん」を、PinTが提供する賃貸管理会社向け電力サービス「PinT with 賃貸」、大崎電気工業が提供するスマートロック「OPELO」と連携させ、賃貸物件の入退居にともなう電力契約手続きや鍵の管理をシステム上にて一元管理することが可能となる。
具体的には、「Cloud ChintAI」に登録される退居日時データを「PinT with 賃貸」に連携することで賃貸管理会社は退居後の電気契約を自動で締結できるようになる。これによって、退居の度に発生していた電気契約手続きを自動化し、賃貸管理会社の大幅な業務コスト削減を実現する。
さらに、「OPELO」を連携利用した場合は、入退居にともなう鍵管理も遠隔操作可能となり、退居後の電力契約の切替え・鍵管理・新入居者募集までの一連の作業がシームレスに自動化し、大幅な生産性の向上に寄与する。

◆大崎電気工業「OPELO」
既存の鍵に後付けで簡単に設置できるスマートロック。ネットワークを利用しないためランニングコストもかからず、通信トラブルリスクの心配もない。ICカード、スマートフォン、シリンダー錠、暗証番号など多数の方法で開錠でき、毎日鍵を持ち歩くわずらわしさから解放される。
ワンタイムパスワードを毎日自動発行することができるため、鍵の受け渡しや管理業務から解放され開錠の遠隔化・自動化が可能。
パスワード発行履歴が残るのでいつ・誰がどの部屋のパスワードを発行したかがわかり、セキュリティも格段にアップする。

◆PinTでんき
東京電力グループの電力に関するさまざまなノウハウと高いIT技術を活かし、社会の多様なニーズに応える日本全国で利用可能電気プラン(沖縄、一部離島は除く)。
賃貸管理会社向け電力サービス「PinT with 賃貸」は、退居後の物件に対し1件ずつ生じていた電気の契約手続・電気料金の支払いを大幅に簡素化することで賃貸管理会社の業務効率化をもたらす。
「Cloud ChintAI」に登録される退居日時データの連携により電気の契約手続は自動化され、さらなる業務効率化を実現することが可能となる。

◆イタンジ「Cloud ChintAI」とは
不動産リーシング業務のワンストップサービス。今回、このなかの機能のうち、内見予約Web受付システム「内見予約くん」と不動産関連Web申込受付システム「申込受付くん」と「PinTでんき」「OPELO」を連動することにより、賃貸物件の入退居にともなう電力管理や鍵管理を一元管理することを可能とした。

電材流通新聞2020年3月19日号掲載