【竹中工務店】 IoT化するプラットフォーム 「TSUNAGATETM」を開発

現場のIoT化を容易に構築

竹中工務店は、建設現場をIoT化するプラットフォーム「TSUNAGATE」を開発した。

●TSUNAGATEとは
電力線通信(PLC)を活用してインターネット接続が可能な仮設分電盤「TSUNAGATEBOX」を設置すると、自動的に建設現場内にネットワーク(無線LAN)環境が構築される。この仮設分電盤にはIoT端末(パソコン)を搭載し、照明、デジタルサイージ、センサなどを制御する機能をインストールすることができる。さらに、IoT端末が「TSUNAGATE BOX」を集中管理する専用クラウドシステム「TSUNAGATE CLOUD」に繋がることで、建設現場内のすべての仮設分電盤にインストールした機能を、建設現場の職員、作業員がPCやモバイル端末で一括監視、制御することが可能となる(第1図)。

●活用事例
「TSUNAGATE VIEW」は、電力線通信(PLC)を活用し、カメラを天井に設置して仮設電灯に繋ぐだけで、周囲360 ℉の映像を取得して「TSUNAGATECLOUD」に保存するシステムである。建設現場内に複数設置することで、視点と日時を変更して現場内を見渡すことができる「バーチャル現場巡回」を実現。これにより、従来のネットワークカメラと比較して、約20%のコスト削減を試算している。

●今後の予定
TSUNAGATEシリーズのラインアップを拡充し、建設現場におけるIoT化による省人化、生産性向上を目指すとともに、レンタル会社による建設業界への展開を行い、どの建築現場にも適用できる体制づくりを進めていくとのことである。

オーム社「電気と工事」2020年8月号掲載