技術検定の不正受検、粗雑工事への対策強化
国交省は、「建設業者の不正行為等に対する監督処分の基準」「技術検定の受検禁止の措置に関する基準」を改正した。
●改正の背景
建設業法で定められている技術検定において、複数の企業で社員が所定の実務経験を充足せずに受検し、施工管理技士の資格を不正取得して監理技術者等として配置する事態が発生した。
そこで検討会が設置され、監督処分の厳格化等などが提言された。
●「監督処分の基準」改正
(1)主任技術者等の不設置等に係る処分の強化
技術検定の受検または監理技術者資格者証の交付申請に際し、虚偽の実務経験で不正に資格または監理技術者資格者証を取得した者を、主任技術者または監理技術者として工事現場に置いていた場合には、30日以上の営業停止とした。
(2)粗雑工事等による重大な瑕か疵しに係る処分の強化
施工段階での手抜きや粗雑工事で、工事目的物に重大な瑕疵が生じたときは、15 日以上の営業停止。ただし、低入札価格調査が行われた工事は30 日以上の営業停止。
(3)「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」の施行に伴う改正
●「受検禁止の基準」改正
虚偽の出願を行った場合は3年の受検禁止、制度の不理解等による出願に関する不正行為も原則1年の受検禁止となる。