東日本地区公共工事動向 9月

件数、請負金額ともに 減少 前年同期比

東日本建設業保証はこのほど、9月の東日本地区公共工事動向を発表した。今回は9月累計(4—9月)の状況を掲載する。

全般の状況

 請負金額が2ケタの減少調

9月までの取扱いは、件数が前年同期比3・7%減の7万6029件、請負金額が同10・7%減の4兆9155億円となっている。

発注者別状況

国、独立行政法人等で2ケタの減少
地方公社で堅調な増加となったものの、国、独立行政法人等、その他で2ケタの減少、都道府県、市区町村でも低調となったため、全体としても前年同期比10・7%の減少となっている。

①国
防衛省などで増加しているものの、環境省などで減少している。
環境省は福島地方環境事務所(1496億円減)などで減少している。

②独立行政法人等
中日本高速道路などで増加しているものの、都市再生機構、鉄道建設・運輸施設整備支援機構などで減少している。

③都県
愛知、岐阜などで増加しているものの、東京、岩手、福島などで減少している。

④市区町村
神奈川、東京などで増加しているものの、宮城、愛知などで減少している。
宮城は石巻市(184億円減)などで、愛知は常滑市(70億円減)などで減少している。

⑤地方公社
東京都道路整備保全公社などで減少しているものの、神奈川県住宅供給公社などで増加している。

⑥その他
鹿島地方事務組合などで増加しているものの、東京23区清掃一部事務組合などで減少している。

工事場所別状況

 東北で大幅な減少

東北で大幅な減少、関東、北陸、東海で低調、甲信越でも微減となったため、全体としても前年同期比10.7%の減少となっている。

①東北地区
青森、山形で増加しているものの、福島、宮城などで減少している。
福島は国(1589億円減)などで、宮城は市町村(489億円減)などで減少している

②関東地区
神奈川、埼玉などで増加しているものの、東京、千葉などで減少している。
東京は独立行政法人等(1365億円減)などで、千葉も独立行政法人等(220億円減)などで減少している。

③甲信越地区
山梨、新潟で増加しているものの、長野で減少している。
長野はその他(168億円減)などで減少している。

④北陸地区
富山で増加しているものの、福井、石川で減少している。
福井は独立行政法人等(168億円減)などで、石川も独立行政法人等(90億円減)などで減少している。

⑤東海地区
岐阜、三重で増加しているものの、静岡、愛知で減少している。
静岡は独立行政法人等(364億円減)などで、愛知は市町村(299億円減)などで減少している。

電材流通新聞2021年11月18日号掲載