12カ月連続のプラス 持家減も貸家・分譲増
国土交通省がまとめた住宅着工統計によると、2月の新設住宅着工戸数は6万4千614戸(前年同月比6.3%増)で12カ月連続のプラスとなった。20年2月の6万3千105戸をわずかに上回る水準で、19年2月に記録した7万1千956戸には戻っていない。持家が減少したが、貸家、分譲住宅が牽引した。
利用関係別にみると、持家は1万9千258戸(同5.6%減)で3カ月連続のマイナスとなった。民間資金による持家と公的資金による持家がともに減少したため全体でもマイナスとなった。
貸家は2万3千583戸(同4.6%増)で12カ月連続のプラスとなった。公的資金による貸家は減少したが、民間資金による貸家が増加したため、貸家全体ではプラスとなった。
分譲住宅は2万1千453戸(同23.3%増)で2カ月ぶりのプラスとなった。マンションは9千727戸(同43.5%増)で2カ月ぶりのプラス、一戸建住宅は1万1千590戸(同10.7%増)で10カ月連続のプラスとなった。
地域別にみると、近畿圏が減少したものの、首都圏、中部圏が回復傾向となった。首都圏は2万5千422戸(同21.0%増)で2カ月ぶりのプラスとなった。このうち持家が4千608戸(同0.2%減)で減少したが、貸家が1万619戸(同18.6%増)、分譲が1万123戸(同41.1%増)で伸長した。
中部圏は8千477戸(同20.7%増)で2カ月ぶりのプラス。持家が3千80戸(同1.0%増)と3カ月ぶりに上向いた。また、貸家は2千734戸(同41.1%増)、分譲住宅は2千634戸(同30.1%増)とともに二桁増加した。
近畿圏は、8千873戸(同14.1%減)で2か月ぶりのマイナス。うち持家は2千377戸(同15.9%減)、貸家は3千430戸(同14.3%減)、分譲住宅は3千8戸(同13.4%減)となり、二桁減少した。
その他地域は、2万1千842戸(同2.5%減)で11カ月ぶりのマイナスとなった。分譲は5千688戸(同20.4%増)と下支えしたが、持家は9千193戸(同7.1%減)、貸家は6千800戸(同11.3%減)と、ともに減少した。