古河電工 新開発のポリエチレンフォーム アウトガス・臭気を低減

 古河電工は4月24日、アウトガスや臭気の発生を低減させたポリエチレンフォームを開発したと発表した。

 同開発品は、従来の有機系材料を使用した発泡体と比較して、発泡後のアウトガス(揮発ガス)や臭気の発生を大幅に抑制する。さらに、腐食性物質もほぼ発生しないため、医療や化粧品、半導体など、製品に含まれる添加物や臭気に配慮が必要な分野における梱包・緩衝材用途への応用が期待される。

 また、硬い低倍率品から柔らかい高倍率品まで幅広いラインナップを取り揃えており、カットやラミネート・打ち抜き・成形加工などの二次加工にも対応できるため、用途に応じて柔軟に利用できる。

 古河電工は、昭和30年代に化学架橋発泡ポリエチレンシート「フォームエース」を開発し、近年では植物由来のポリエチレン使用比率100%の環境配慮型発泡シートなど、長年培ってきた組成開発の技術と知見を活かし、さまざまなニーズに対応する製品群を展開している。

 医療や化粧品、半導体分野では、有機系材料から放出されるアウトガスによるフォギングや、臭気の発生を低減させた製品への要望が多い。そこで同社は、低アウトガスのポリエチレンフォームの開発に着手した。

 同社は今後も、より高性能な製品の開発に取り組み、顧客のニーズに応えていくとした。

電線新聞 4354号掲載