住友グループは10月14日、「住友館」の建材や展示物などに込められた想いを「生きた遺産」として保存・再活用するレガシー施策を発表した。
大阪・関西万博が13日に閉幕し、住友グループの「住友館」も同日をもって閉館。184日間にわたり国内外からの多くの来館者に、森と人との共生や未来への希望をテーマとした展示や体験を提供した。
住友グループは、来館者や支援者への感謝を表するとともに、万博での取り組みを後世に残す方針を発表した。建材は住友グループ各社の施設やイベントで活用されるほか、数世紀にわたり継承されてきた住友の森の木々を用いた建築材は、植林体験の苗木を育む「いのちの森」の看板などとしても使用される。
また、会期中に約1万人が参加した植林体験で植えられた約1万本の苗木は、長い年月をかけて成長し、未来の森「いのちの森」として次世代に引き継がれる。成長記録は住友グループ広報委員会のウェブサイトで確認できるようにする。
デジタル面でも、会期中に来館者が参加して作成した約1万件の「ミライのタネ」と、住友グループの技術・取り組み約700件をアーカイブ化し、将来の課題解決や豊かな未来社会の実現に資する記録として公開予定だ。住友館公式ウェブサイトやSNSで順次情報が発信される。
住友グループは万博で芽吹いた「未来への気づき」や「共創の心」を次世代に伝え、今後も未来の子どもたちが住友館の記録に触れて新たな行動につなげることを目指すとしている。