生産拠点の自動・効率化
人手不足で進展
日本政策投資銀行は、大企業の2018年度の全国設備投資計画調査に付随して「広義の投資」についての企業行動の意識調査を行い、全産業で国内有形固定資産投資に比べ、情報化投資が増加傾向にあることが分かった。
この調査は、国内有形固定資産投資に加えて情報化投資や海外有形固定資産投資、M&A、研究開発、人的投資を「広義の投資」と捉えて企業行動の意識を探ったもの。それによると、18年度の投資計画では、有形固定資産投資に比べて情報化投資は製造業で「大幅に増加」が9%、「やや増加」が74%、「やや減少」が16%、「減少」が5%と、情報化投資に注力する動きがみられる。非製造業でも「大幅増加」10%、「やや増加」69%、「やや減少」16%、「減少」5%と、同様の動きを示した。国内生産拠点の自動化、効率化需要や人手不足などを背景にIT機器の導入、システム刷新への取り組みが進んでいるとみられる。
また、ビッグデータやAIを活用もしくは活用を検討している企業は3割を占め、一般機械や電気機械では4割程度と高くなっている。活用の用途については「生産・営業現場」が製造業で6割強、非製造業で4割強と多く、このほか、非製造業では、マーケティングや人事、経理など管理部門での活用を想定・検討しているとの回答も多くみられた。
「広義の投資」に対する取り組み優先度については、製造業では「国内有形固定資産投資」「研究開発」「人的投資・人材育成」が3本柱となっている。非製造業では「国内有形固定資産」に次いで「人的投資・人材育成」となっている。