大光電機技術研究所外観
一般社団法人照明学会関西支部(鈴木広隆支部長・神戸大学大学院准教授)は10日、会員を対象に照明学会照明普及賞、照明学会デザイン賞をダブル受賞した「大光電機技術研究所」の見学会を実施した。
大光電機技術研究所は2017年1月に完成した「光」をテーマとした研究施設。「照明のような建築」「建築のような照明〜建築と照明の新たな関係を目指して〜」をコンセプトに、自然光と人工光との調和や建築と照明の融合など、研究所のイメージを一新する様々な試みが行われている。
技術研究所事務所内で説明を受ける参加者
施設見学会幹事、大林組の細岡佳代氏の司会で研修会が始まり、およそ40人の参加者を前に、大光電機の安岡悦章執行役員が研究所の概要と建築の特徴などを説明。その後、河合順一次長、三木崇史課長が非常時の不法侵入者を知らせる、館内照明の点滅によるアラーム動作のデモンストレーションを行い、引き続き会議室、事務所などの調光調色やエアコンと照明の連動、エントランスの光壁のデモンストレーションなどを行った。
館内の会議室や廊下のライン照明は埋込形、事務所のライン照明は吊下形、そして屋外の照明はポール形ではあるがすべてが同一の押出成形金型によるLED照明器具で、驚いたことに、屋外フェンスまでが同じ金型で作られている。
館内は大光電機独自の照明制御装置の「D−SAVED」を使用し、アンビエント照明には昼休みには通常5000Kの照明を3000Kに調色し、照度も100%から10%に調光するように設定されている。
今回の施設見学会には、照明学会若手会員による研修会ワーキンググループのメンバー6人も参加し、熱心に細かいところまで観察し盛んに質疑も行った。若手会員の研修姿勢に、安岡執行役員など大光電機のスタッフもわかりやすくユーモアも交えながら応答を行い和やかな雰囲気の中、施設研修会幹事、きんでんの深尾和正和氏の閉会のあいさつで施設見学会は終了した。