古河電工は1月30日、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/先端半導体製造技術の開発」に採択されたと発表した。同社コア技術のひとつであるフォトニクス関連の知見を生かし、次世代の光半導体デバイス開発を進めていく。
同社は、NTT、NTTイノベーティブデバイス、NTTデバイスクロステクノロジ、新光電気工業と共同で、同プロジェクトの「課題(d2)光電融合に係る実装技術および確定遅延コンピューティング基盤技術開発—(d2-1)光チップレット実装技術」を受託し、研究開発を開始する。実施期間は28年度までの5年間を予定している。
古河電工は、図1に示す光と電子の融合を実現するための光半導体デバイスの実現を担当する。特に図2のような光源については、高出力化と低消費電力化、そしてシリコンフォトニクスとの集積化が求められているため、光半導体デバイスの量産性を上げる製造技術の開発に取り組む。
各国で5Gの商用サービスが展開され、日常的に運用されるようになった中、今後は、スマートシティや農業への活用、企業のDX導入や交通など、多岐にわたる分野においてデータの送信、処理、運用が期待されている。これら次世代の通信環境基盤を実現するために、超低遅延や多数同時接続など高機能化された5G(ポスト5G)への要請が高まっている。
今回の公募は、ポスト5Gに対応した情報通信システムで中核となる技術と、同システムで必要となる先端半導体の製造技術を開発することにより、ポスト5G情報通信システムの開発・製造基盤強化を目指している。