NOK ストレッチャブルFPC ヘルスケアJAPANに出展

NOKは、電極シリーズ「Sotto(そっと)」の新製品として開発中の多孔質状EMS用ドライ電極「Sottoポーラス」を、3月12日から東京ビッグサイトで開催される「ヘルスケアJAPAN東京2024」に初出展する。

Sottoポーラスは、人体の動きに柔らかく追随する特殊ウレタン系素材に、同社の配合技術やコーティング技術を応用し、導電性を付加した。伸縮性をもち、繰り返し使用可能で、1~2mmの適度な厚みがあり、寒い季節でも着用できる。布のように自由に縫製可能で、水分は不要で導電性をもつため、MSトレーニング機器、ベッドでの筋力維持装置、誤嚥(ごえん)予防の嚥下(えんげ)筋肉強化などに適している。

また、グループ会社の日本メクトロンが製造する「ハイドロゲル付きストレッチャブルFPC」と、開発中の「フレキシブル超音波センサー」も展示する。

ストレッチャブルFPCは、全方位に150%まで伸縮できるFPCの全面に、高い保水率を持つハイドロゲルを貼り合わせた。日本メクトロン独自の加工技術で、伸縮性のないハイドロゲルもストレッチャブルFPCの隅々まで追随する。接続するデバイスからの電力を、複雑な曲面を有する人体にも効率よく伝達することが可能だ。一般的なプレス加工を行うと断面からハイドロゲルが漏出してしまうが、厚さ1mmのハイドロゲルを採用し、独自のプレス加工技術で貼り合わせたことで、何度でも快適に利用できる。従来の課題を解決したうえに、検査時の不快感を軽減していることから、ヘルスケア、美容用途など、直接肌に触れる分野に適している。

具体的には、脳波や心電などのデータを伝送する電極シートとして、計測器とつないだり、EMS機器につないで、筋肉に電気による刺激を効率よく与えることができる。日本メクトロンは、19年から脳波計測に使用するストレッチャブルFPCを量産している。

フレキシブル超音波センサーは、薄く軽量で、柔軟性を持つセンサーで、首・腕・膝などの曲面にもフィットし、貼り付けたまま長時間のモニタリングが可能だ。

電線新聞 4349号掲載