古河電工 施工管理を支援する新アプリを提供開始

 古河電工は8月29日、電力ケーブル保護管「SFVP」の施工管理を支援する新アプリ「F-pipeVision」の提供を開始すると発表した。同アプリは、建設現場の省人化を目的としたもので、曲がり配管の曲率半径や掘削溝の深さを非接触で測定できる。

 最大の特長は、iPhoneやiPadのLiDAR機能(レーザー光で対象物までの距離を測定する機能)とAR技術を活用している点だ。これにより、作業員は危険な掘削溝に入ることなく、画像から効率的に計測作業を行える。また、画像とレポートをまとめてPDFで出力する機能も備えており、事務作業も軽減できる。アプリはSFVPを購入した顧客向けに、期間限定で無料提供される。

 再生可能エネルギーの普及拡大が期待されるなか、数十kmに及ぶ送電線が必要となる一方、建設現場の人手不足やコスト増が課題となっている。そこで同社では、軽量で高い耐久性を備え、再エネの地中送電に最適な「SFVP」を2024年1月から販売している。

 施工現場では、曲がり配管の線形管理や掘削溝の寸法測定を行う必要があるが、作業者は掘削溝に降りて検測棒や測深棒などで測定しているため負担が大きく、これに代わる効率的な測定方法が求められている。新アプリはこうした課題の解決に貢献すると期待される。

電線新聞 4406号掲載