海外現法出荷234,517トン、1.6%増 巻線を除く5品種が回復
25年度上期の海外現地法人による絶縁電線総出荷量は、234,517トンで前年同期比1.6%増となった。中国の景気停滞やインフレによる投資抑制により、世界経済は減速傾向にある。こうした背景から、絶縁電線出荷量は国内向けはマイナス、現地向けはプラスに転じた。品種別では、数量が多い輸送用は堅調で、巻線は現地向けが減少、電力は国内向けが大幅減となった。なお今回の回答数は、29社92法人だった。
日本電線工業会(電線工業会)がまとめた品種別の海外現地法人出荷統計によれば、25年度上期(25年4〜9月累計)の海外現地法人の銅電線(裸線を除く絶縁電線)の出荷量は、234,517トン、前年同期比1.6%増で5年連続のプラスとなった。品種別では、巻線を除く5品種がプラスとなった。
出荷の内訳をみると、日本向けの輸出合計(アウトイン)は31,193トン(同1.6%減)、その他合計(アウトアウト)は203,324トン(同2.2%増)となった。合計では大きな変動はなかったが、各社が拠点を構える中国では米中貿易摩擦や人件費高騰もあり、東南アジアへの移転などが進んでいる。
アウトインを品種別でみると、総出荷量の65%を占める輸送用電線は10,820トン(同4.5%増)でプラスに転じた。自動車メーカーの生産台数は回復し、巻線は16,482トン(同12.4%増)で続伸した。通信用は829トン(同22.8%増)の大幅増となった。電力用は2,158トン(同58.4%減)の大幅減。中国拠点の閉鎖やタイやカンボジアへの移転が影響した。
アウトアウトを品種別にみると、巻線を除く5品種がプラスとなった。電力用は30,676トン(同12.5%増)の2桁増。洋上風力や連系線などの需要が豊富にあり、国内とは対象的な市場構造となった。輸送用は141,381トン(同1.9%増)の2年連続増で、アウトアウトの比率が上昇した。唯一マイナスの巻線は24,118トン(同8.0%減)となった。安価な海外製品に押され4年連続減となった。
電線総出荷3年連続減 アウトインを除く海外法人の絶縁電線出荷に、国内絶縁電線出荷である288,783トンを加えた25年度上期の総出荷量(海外分含む)は、492,107トン(同0.8%減)となり、3年連続で前年同期を下回った。
金額ベースでみると、絶縁電線合計は1兆734億7,100万円(同6.9%増)で5年連続増となった。内訳は、アウトインが780億8,700万円(同1.8%増)、アウトアウトが9,953億8,400万円(同7.3%増)で銅価高騰が影響し続伸した。
品種別にみると、出荷金額の82%を占める輸送用電線は8,823億1,700万円(同7.0%増)で、アウトイン、アウトアウトともに続伸した。機器用、通信用、被覆線もアウトイン、アウトアウトが増加した。
銅からの置き換えが進むアルミ電線は、出荷量合計が61,077トン(同2.0倍)の大幅増となった。アウトインは3,342トン(同5.4%減)、アウトアウトは57,735トン(同2.2倍)で大幅増となった。金額ベースでも524億200万円(同2.3倍)の大幅増。アルミ価格の上昇のほか、データセンターや再エネ関連の送電網需要から、アウトアウトは499億6,800万円(同2.5倍)の大幅増となった。









