2018年度産業機械 ポンプ受注2.6%増 内需0.6%増、外需8.7%増

産業機械全体では4年ぶり増

日本産業機械工業会がまとめた2018(平成30)年度の「産業機械受注状況調査」によると、ポンプの受注額は前年度比2.6%増の3764億1800万円であった。2年連続増で、民需は1.7%減、官公需が1.3%増で内需が0.6%増、外需は8.7%増で全体で増加した。

ポンプの動向を需要部門別にみると、民需は1.7%減の982億9300万円だった。製造業は1.8%増の302億4800万円、非製造業が3.2%減の680億4500万円だった。

官公需は1.3%増の1039億4400万円、代理店は2.8%増の792億5500万円。

民需と官公需、代理店を合わせた内需合計は0.6%増の2814億9200万円。外需は8.7%増の949億2600万円であった。

業種別の受注動向をみると、民間製造業で増加したのは17業種中9業種だった。受注額が大きい業種では「化学工業」が16.8%増、「鉄鋼業」が1.9%増、「石油・石炭」が54.5%増、「情報通信機械業」が18.9%減だった。

民間非製造業は受注額が大きい「電力業」が22.5%減、「運輸業」が13.4%増、「卸・小売業」が3.3%増、「その他非製造業」が6.3%増だった。建設業は65.6%減の7億2000万円だった。

一方、ポンプを含む産業機械全体の受注額は、6.1%増の5兆2275億5300万円で、4年ぶりに前年度実績を上回った。12機種中増加は5機種だった。

内需は3.1%減の3兆2950億3900万円。内訳は、製造業向けが3.0%減(2年ぶり減)、非製造業向けは3.6%増(3年ぶり増)、官公需向けは19.1%減(3年ぶり減)、代理店向けは8.0%増(3年連続増)。

内需で増加した機種は「鉱山機械」(56.4%増)、「化学機械」(6.1%増)、「タンク」(24.2%増)、「ポンプ」(0.6%増)、「圧縮機」(2.7%増)、「運搬機械」(25.3%増の6機種、減少した機種は「ボイラ・原動機」(11.4%減)、「プラスチック加工機械」(7.7%減)、「送風機」(5.6%減)、「変速機」(2.4%減))、「金属加工機械」(9.1%減)、「その他機械」(18.9%減)の6機種。

外需は北アメリカ、ロシア・東欧の増加により26.4%増の1兆9325億1400万円だった。

増加機種は「ボイラ・原動機」(15.5%増)、「化学機械」(110.6%増、約2.2倍)、「ポンプ」(8.7%増)、「圧縮機」(13.3%増)、「送風機」(30.5%増)の5機種、減少機種は「鉱山機械」(60.4%減)、「タンク」(81.2%減)、「プラスチック加工機械」(9.0%減)、「運搬機械」(15.2%減)、「変速機」(9.5%減)、「金属加工機械」(29.0%減)、「その他機械」(1.3%減)の7機種。

内需と外需を合わせた機種別動向では、増加5機種・減少7機種だった。増加幅が1ケタにとどまった機種は「ポンプ」2.6%、「圧縮機」7.7%、「運搬機械」9.4%、減少幅が2ケタだったのは「鉱山機械」35.1%、「化学機械」37.9%。

なお、3月の動向は、全体で前年同月比27.9%増の8487億9400万円、うち内需が5150億2400万円(9.7%増)、外需が3337億7000万円(71.8%増)だった。ポンプは外需が減少し2.2%減の367億2400万円だった。

商経管材新聞2019年5月29日号掲載