【電材流通新聞主催】電材市場活性化特集

メーカー各社の商品戦略

パナソニック ライフソリューションズ社

IoT向けPLC技術  国際標準規格に

左上:PLCアダプター(LAN変換) 右下:汎用PLCアダプター

同社が提唱するIoT向け次世代PLC技術がこのほど、IEEE標準化協会の理事会にて国際標準規格「IEEE 1901a」として承認された。
「IEEE 1901a」は「IoT PLC」と称する通信規格で、周波数帯域を利用状況に応じて制御することによって通信距離の拡張および通信速度を切り替える機能を持つスケーラブルな通信を特長とする。
すでに、「IEEE 1901」規格として採用されている同社独自の「HD―PLC」の基本技術「Wavelet OFDM方式」をベースとし、新たな機能を実現する。
①利用通信帯域を標準モードの2倍・4倍に広げ2倍モードでは500Mbpsの通信速度を可能にし、同軸線や専用線の利用を前提とする4倍モードでは最大1Gbpsの通信速度を実現
②利用通信帯域を標準モードから2段階で縮小(1/2倍・1/4倍)することも可能で通信速度は低下するものの、狭い帯域にエネルギーを集中させることで標準モードの最大約2倍の通信距離を実現
同社では、今回国際標準規格化された「IoT PLC」を住空間における通信基盤技術の一つと位置づけ、住空間だけでなくビル内や工場をはじめとした社会インフラまでをカバーする大規模ネットワークにも対応し、幅広い分野への応用をはかる。

東芝ライテック

照明に映像録画機能も

上:ViewLED 下:カメラ部分

同社は、「カメラ付きLED照明器具 ViewLED(ビューレッド)」を中心に展開している。同製品は、業界初となるLED照明と映像録画カメラを融合させた新コンセプト商品で、6月28日から発売する。
近年、安心・安全対策をはじめとして、さまざまな用途で映像記録のニーズが増大している。一方で、カメラシステムの導入は、手間や設置条件・コストなど、さまざまな課題があった。新商品は、室内空間を見渡す位置に設置されている照明器具の利点を活かし、映像録画機能付きカメラを搭載した新しいコンセプトのLEDベースライト。照明器具を設置するだけで、手軽に録画機能付きカメラシステムを導入することが可能。

【おもな特長】
①天井視点ポジション
施設用ベースライトは天井に複数・等間隔に設置されているケースが多く、室内空間全体を見渡す位置として理想的。「ViewLED」は照明器具の利点を活かし、天井から俯瞰した映像を記録することが可能。

②「もしも」のときを見逃さない
天井に設置されたカメラの映像は、LED照明器具本体のマイクロSDメモリカードに一時保存される。必要に応じてデータを別の記録媒体に移し確認することができる。「もしも」や「まさか」のときに映像記録は心強い味方となる。

③設置は照明器具の電気工事のみ
映像記録機能付きカメラとLED照明器具が一体形構造となっているため、カメラを設置するための専用録画機器・レコーダーや専用配線、電源工事などは不要。「専用配線ができない」「録画機器の置き場所がない」などの設置環境や、「逆光になりやすく映像録画できない」などの光環境を理由に、カメラ設置を諦めていた場所などにも最適。

④Wi―Fi接続による映像確認
LED照明器具設置後、カメラの録画映像はWi―Fi接続でスマートフォンなどにより手軽に確認できる。設置の際には映像範囲や録画イメージを手元で確認できて便利。

⑤LED照明は明るさ・光色が選べる
光源部は、省エネ性能が高い同社ベースライト「TENQOOシリーズ」のLEDバー(標準品)が使用できる。シーンや空間に合わせて明るさタイプ、省エネタイプ、高演色タイプ、ランプ光色など全95種類の豊富なLEDバーラインアップから選択可能。

⑥使用シーン
例えば工場の製造・組立ラインで工程エラーが発生した際に、手元の操作映像記録が残っていれば、工程改善として映像が役立つ。また、倉庫のバックヤードやマンション郵便受けで荷扱いの間違いなどがあった際の「もしも」のときに便利。

岩崎電気

評価された体験型照明

日本照明賞を受賞したナゴヤドームの演出

このほど、同社が手掛けるナゴヤドームの照明設備が、「第37回日本照明賞」を受賞した。同社の受賞は今回が4回目となる。
今回受賞した「ドーム球場における体験・体感型照明空間の創出―ナゴヤドームにおける実現―」は、ドーム球場という大空間においてプロ野球で使用するために必要な機能的な照明と省エネ性の向上をはかっていることはもとより、応援時やイベントに必要な演出照明を創造する体験型照明となっている。
技術的には、ドーム球場として日本初のフルカラー照明も含めたドーム全体で光の演出が可能なDMX制御による照明システムを映像装置と連動させることで光と映像、音響とを融合させた演出を可能としている。
機能面でも、グレア低減、ボールの視認性、演色性に配慮して設計されたLED照明を採用し、電気消費エネルギーの半減化にも成功。今後、eスポーツの普及などでスポーツエンターテイメントのトレンドが予測されるなか、実際に球場に足を運ぶ楽しさを照明によって実現させた。

アイホン

テレビドアホン スマホなどと連動

WP―24

現在、外出中でもスマートフォンやタブレットで来訪者の映像確認・通話ができるスマートフォン対応テレビドアホン「WP―24シリーズ」を発売している。
テレビドアホンをスマートフォンと連動させることで、玄関先の映像確認、通話のほか録画映像の確認を外出先でも行うことができ、留守中の来訪者への応対や家族の帰宅確認が可能になる(専用アプリケーション「インターホンアプリ®RTypeA」をインストール)。
また、宅配ボックスとの連動が可能となり、宅配ボックスの扉を開くと自動で録画を開始し、いつ誰が宅配ボックスを使用したかを録画画面に記録することができる。
さらに、ブラウザ機能を搭載し、HEMSとの連動によるエネルギーの見える化など住宅内の情報表示端末としても利用できる。
デザイン面については、モニター付親機に静電式タッチパネルを採用し、マイクとスピーカーも一本のスリットにすることで凹凸を最小限に抑え、すっきりとしたフラットデザインを実現。モニター付親機のデザインに合わせてシンプルな画面デザインとし、直感的な画面操作で簡単に操作できる。
カメラ付玄関子機は、標準タイプと高級感を演出するアルミパネル採用タイプの2種類を用意、どちらもインテリアやエクステリアに調和するデザインとなっている。
接続は、玄関が最大2台(カメラ付玄関子機2台)、室内が最大4台(モニター付親機1台、モニター付ワイヤレス子機3台)、電気錠が最大2カ所まで可能で、スマートフォンは1システムにつき最大4台まで接続可能となっている。

河村電器産業

分電盤など多彩な商品群

同社は、配電・制御関連でホーム分電盤、分電盤(配電盤)、高圧受電設備、キャビネット、ブレーカーを、また情報通信関連ではラックや通信機器収納ボックス、光関連製品など多彩な商品群を形成している。
その代表商品として、大規模地震による電気火災防止の感震ブレーカー機能付ホーム分電盤「enステーション」や、省施工のホーム分電盤「Ezライン」(イージーライン)、「樹脂プレート付 感震リレー」があげられる。また、防火・防災製品としてトラッキング火災を未然に防ぐ「プレトラックコンセント」は近年注目されており、「日本の貴重な文化財を電気火災から守り、未来に残したい」という思いから、同社ではこれまでも主な文化的建造物に同製品の寄贈を続けている。
さらには、電気自動車の普及に対応して、EV普通充電用電気設備「EVコンポ」も発売しているほか、停電時には蓄電池に電源を切り替える「切替開閉器盤」や、産業用受配電設備として、電気室向けの新たな方式を採用し、ユーザーの設置ニーズに柔軟に対応できる「サブステーションコンボ」なども挙げられる。
また、新分野商品として現在注力しているのが宅配ボックス。急増する宅配物の配送をカバーするもので、近年多くのメーカーが発売に乗り出している。
同社の宅配ボックスは、得意とする分電盤の製造技術を用いて初めて製品化したもの。防水性、防錆性、堅牢性に優れているのが特長。集合住宅や戸建住宅に使用される「RusuPo(ルスポ)」のほか、ビジネス専用の宅配ロッカー「BIZBO(ビズボ)」などを相次いで市場に投入。品種追加によって製品ラインアップの充実を図っている。

各製品の詳細はこちらより

大光電機

住宅店舗用カタログ 名称、内容も一新

DAIKOでは、2019年4月に住宅店舗用照明カタログ「D.LIGHTING STYLE 2019-2020」を発刊した。
住宅・店舗用のスタイリッシュな照明器具を集約した内容に合わせて従来の「LIFE」カタログ名称から「D.LIGHTING STYLE」へ名称を一新。また、名称の変更に合わせて表紙イメージもカタログコンセプトが分かり易いように一新されている。厳選した内容でLED照明新製品448点を提案。住宅から店舗まで、このカタログからのセレクトで活用できる内容となっている。
新製品とともに空間を活かす照明ノウハウのコンテンツも充実しており、あかりと空間の素敵な関係を提案。
巻頭は、4カテゴリーで展開している。
「LIGHTING STYLE」では、住宅だけでなく店舗イメージの施工例を増やしてスタイリッシュな製品を使用した空間を提案。
「LIGHTING PICK UP」では、新製品の〈□75小型ダウンライト〉〈超薄型 導光板ダウンライト〉〈φ38 コンパクトスポットライト〉〈ブルートゥース搭載 スピーカースタンド〉を紹介。
「LIGHTING IDEA」では、“庭の樹太郎”が屋内と屋外をつなぐ照明ノウハウを紹介。
そして「LIGHTING REPORT」では、髙木チームによる照明計画の現場紹介に加えTACTによる店舗・施設の施工例を掲載し空間づくりの提案を行っている。
●総頁数816ページ、総点数 2936点を掲載。

コイズミ照明

ダウンライト リニューアルに最適

GX53ランプタイプダウンライト

◇GX53ランプタイプダウンライト
メンテナンスのしやすい、ランプ交換可能なダウンライト。
高効率でしっかりと明るい国内メーカー製のフラット形ランプを搭載。コストパフォーマンスに優れ、リニューアルにも最適なダウンライトを5月に発売した。
LED照明器具が普及し始めてから10年以上が経ち、LEDからLEDへの器具交換が増加している。
その場合、留意しなければならないのは、メンテナンスの必要な器具だけの交換を行うと、異なる意匠のダウンライトが並んでしまうこと。
この点、ランプ交換式の同製品(ダウンライト)なら、メンテナンス後も器具意匠を統一し均一な光を保つことができる。特にマンションなどに最適。

【特長】
①低価格で幅広いラインアップ
明るさは白熱灯60W相当(4800円、税抜)と100W相当(6800円、税抜)を用意。
それぞれ2700K、3500K、5000Kの色温度の国内メーカー製GX53ランプ同梱で、埋込穴φ100、高気密SB型、ワイド配光タイプをラインアップしている。
②アルミダイカスト金属本体で安心の耐性
本体はアルミダイカストを使用したもので、強度もあって不燃で長く使える。

星和電機

LED盤内用ライン照明 シンプルで軽量

S―BOXをはじめ、カッチングダクトやSCロック、LED盤内用ライン照明やLED防水形ライン照明など従来からの売れ筋と合わせ、新製品をラインアップしている。
S―BOXは、通信機能をワンパッケージ化したスマートな遠隔監視ツールで、面倒な設置工事が不要で、電源を入れるだけですぐに録画を開始する。
LED盤内用ライン照明は、蛍光灯よりもシンプルかつスリムなデザインで軽量のため、取付がラクに。
【おもな特長】
①蛍光灯よりもシンプルでスリム設計
②マグネット着脱+両端取付金具付で取付が簡単
③軽量アルミボディと割れにくいポリカカバーを採用
防水型LEDライン照明は、ベース照明に最適な防水汎用タイプ。
【おもな特長】
①周囲を均一な明るさで照らす配光設計
②用途に応じて選べるサイズバリエーション
③屋内の散水エリアに最適な防水性能
④オール樹脂製のため軽量で取り回しもラク

電材流通新聞2019年5月30日号掲載