名古屋会場も盛況 !
セミナー会場も超満員
大光電機は12、13日の2日間、同社名古屋支店のショールーム・ライティングコア名古屋で新商品発表会「DAIKO ADVANCE STAGE 2019」 を開催し、屋外照明や住宅、店舗用照明などの新製品を数多く発表し、当初予想した1000人の来場者動員を達成した。また、恒例の記念セミナーは狭小会場にもかかわらず会期中には500人強が詰めかける盛況な展示会となった。
同展示会は、「あかりとコミュニティは密接に関係している。“場をつくる人”に役立つような様々な『場』を提供」しようというコンセプトのもと、“「場」をつくる光~光でコミュニケーションをデザインする”を共通テーマに東京会場を皮切りに全国5会場で順次、新製品の紹介などが行われている。
名古屋会場内では、景観屋外施設照明「ZERO」や、4月に住宅照明カタログ「LIFE」を一新し、「D.LIGHTING STYLE」に名称を変更したカタログからチョイスした新製品をメインに、ホテル向け商品、「iF DESIGN AWARD」受賞製品、Q+を搭載したスポットライト「Artio」など多彩に紹介した。また、会場内には、シミュレーションルームも設け、庭木の照明方法や間接照明の在り方などの実演も行われ、好評を博していた。
会期2日間で、設計事務所やインテリアコーディネーターなど関係者約1千人が来場。新製品発表会記念セミナーも会期中に8回併催され、狭小会場ながらいずれも定員一杯のセミナーとなり、延べ500人強の聴講者が集まった。
会場内で来場者に接客していた杢内孝専務取締役は、「LIFEカタログはこれまで、住宅専用のデザイン商品を掲載していたが、非住宅部門も入れたため、今年4月に『D.LIGHTING STYLE』と名称を変えた。今後も住宅内で非住宅製品が使用される度合いも増えてくるのでは」と新たな流れを指摘した。
また、和田信男執行役員は、「今回の展示会では、シミュレーションルームでの実体験が特筆される。庭をきれいに見せる照明や間接照明の使い方を実際に操作して出来栄えを見られるという体感が可能。セミナーでも屋外照明が解説されるが、実際に確かめることでより実感してもらえるのではないか。また、店舗も住宅も、両方で使用できる商品を新たなカタログ『D.LIGHTING STYLE』から選んで数多く展示している。それら新製品も紹介している」と展示会の特徴を説明した。
会場奥にひときわ大きくスペースを取ったのが景観屋外施設照明「ZERO」のコーナー。
なんといっても最大のポイントは“重耐塩仕様”が標準化していること。海に囲まれた沖縄でも好評を博しており、沖縄に「ZERO」専門のショールームを立ち上げたことも頷ける。ワンランク上の屋外照明といわしめているのは、これだけではない。高い防水性能である。これを実現する製造技術により、屋外で長時間性能を維持するための二重防水構造が生きてくる。さらには、屋外環境での安定した点灯を実現する完全な防水性能を有する電源装置も見逃せない。そのため、雪国での需要も活発化しているという。融雪剤に使われる塩害にも強いからだ。また、「塗装色の別注同一価格」も人気を支える大きな要素になっている。
「D.LIGHTING STYLE」からは多彩な商品群が展示された。
フィラメントの風合いを再現した「LED Filament Lamp」、「Wall Bracket」、各種ペンダント類、ポーチ灯、天井の壁を明るく照射する間接照明「のび太ライン」などの数々を各担当者が丁寧に紹介していた。
また、大阪市立美術館で開催したフェルメール展で採用され、「作品の色をより忠実に再現した」と評判の、Q+を搭載したスポットライト「Artio」も紹介。
さらに、「iF DESIGN AWARD 2019」の「プロダクト部門・照明」分野で受賞したLED照明「Lace metal(レースメタル)」も展示。現代の機械加工の技術を活用し、日本の染型紙のような精巧で緻密な透かし模様をステンレス素材に高密度に施工。素材の強度によってシェードは極限までの薄さや軽やかさを実現した技術の優位性をアピールした。
そのほか、ホテル・ゲストルーム向けにオーダーメイドコントロールパネル&照明器具や、920MHz新無線調光制御システム「D-SAVE」、スピーカースタンドライトなども展示されていた。
会期中には記念セミナーが8回開催された。講師には高木チーム住宅デザイン部の安部真由美氏(テーマ「住空間をステキに見せる照明計画」)、同じく今泉卓也氏(テーマ「大きいお家と照明デザイン」)、名古屋TACTの長谷川演氏(テーマ「繁盛店へようこそ!」)、高木チーム住宅デザイン部の花井架津彦氏(テーマ「花井本ができるまで」)―の4氏が担当。多くの聴講者が詰めかけた。
2日目午後1時から始まったセミナーでは冒頭、同社の谷川原啓真中部ハウジング営業所所長代理があいさつに立ち、大光電機の概要に触れ、「一番の特長はTACTという110名のデザイナー集団を抱えていること。中でも本日の講師である花井氏は、住宅に特化したチームの所属で、日々、全国でセミナー活動を行っている。
一方、当社はハード面のみならずソフト面にも力を入れている。例えばダウンライトや間接照明は使い方ひとつでガラリと変わってしまうこともある。その辺のノウハウを持っているメーカーでもある。今後も、このようなセミナーを定期的に開催し、皆さんのお役に立てるように頑張りたい」と述べた。
講師の花井彦氏は、自身が「庭の樹太郎」と呼ばれる所以に触れ、「当社の前芝社長が命名した」ことを明かすとともに、内と外を考えた住まいの照明本をエクスナレッジから8月に出版することなどを話した。
なお、展示会は東京、福岡、名古屋開催に続いて7月3、4日に広島で、7月25、26日の大阪会場で掉尾を飾る。