【矢野経済研究所】国内住宅リフォーム市場調査

2018年市場規模 6.5兆円と予測

矢野経済研究所はこのほど、国内住宅リフォーム市場を調査した結果をもとに、現況や参入企業の動向、さらには将来展望を明らかにした。住宅リフォーム市場規模については、2018年は6.2兆円と推計し、2019年は6.5兆円と予測している。

1、市場概況
2018年の住宅リフォーム市場規模は前年比0.9%減の6兆2178億円と推計した。分野別にみると、「増改築に関わる費用(10㎡超+10㎡以下)」は前年比4.1%減、「設備修繕・維持管理費」は同0.2%減、「家具・インテリア」は同2.5%減となった。

2、注目トピック
昨今のリフォーム事業者の業績をみると、事業者間における好不調が顕著にみられる。この背景には家電量販店やホームセンターなどの異業種参入による競争環境の変化があるものとみる。今後、住宅リフォームにおける事業者間の競合は益々激化することが予想されることから、他社との差別化をいかに図るかが今後の課題になると考える。

3、将来展望
2019年の住宅リフォーム市場規模は6.5兆円(前年比4.8%増)を予測する。
2018年に西日本で多発した自然災害に伴う修繕工事の受注残や、2019年10月に予定される消費税率引上げを見据え2018年度第4四半期に受注を積み上げた中型から大型リフォームの駆け込み需要の引き渡しに加え、消費税率引上げ後の政府の反動減対策としての次世代住宅ポイント制度とも相俟って、底堅く推移するものとみる。
2020年の市場規模は6.4兆円(2018年比3.2%増)を予測する。消費税率引上げ後の反動減は見込まれる一方、住宅リフォーム市場の主要分野である「設備修繕・維持関連」分野が住宅ストック数の増加に伴って拡大することから、住宅リフォーム市場は今後も安定基調を予測する。

電材流通新聞2019年7月25日号掲載