【国交省、経産省】電気設備の浸水対策の検討会設置

ガイドライン策定に向けて始動

近年、台風19 号などの大雨により地下に設置された電気設備に浸水被害が発生している状況を踏まえ、国交省と経産省は「建築物における電気設備の浸水対策のあり方に関する検討会」を設置。
11 月27 日に初会合が開かれ、建築物における電気設備の浸水対策のあり方や具体的事例について収集し、整理してガイドラインとして取りまとめ、来年3月に関連業界に対して周知を行うとしている。

●ガイドライン案

①活用を想定する建築物
高圧受電設備の設置が必要となる高層マンション、オフィスビル等。

②想定された被害状況
洪水(内水氾濫を含む)、高潮、津波等により建築物の電気設備が浸水。停電が長時間継続することにより、エレベータ、上下水道等のライフラインが使用不能となり、建築物の機能継続に支障をきたす状況を想定。

③浸水対策案
新築時だけではなく、既存ストックの対策も併せて検討される。

建築物への浸水を防止するための取り組みとしては、止水板の設置などが挙げられている。
また、電気設備への浸水を防止するための取り組みには、水密扉の設置等による防水区画の形成などが検討される。
さらに新築の場合は、電気設備を浸水のおそれのない場所への配置なども対策案に上った。
そのほか、非常用電源の確保や浸水した電気設備の早期復旧に係る留意事項についても検討された。

オーム社「電気と工事」2020年2月号掲載