【経産省】「電気設備に関する技術基準を定める省令」等を改正

昨年の台風15号による鉄塔倒壊等を踏まえ

経産省は、5月13 日に「電気設備に関する技術基準を定める省令」(第32、51 条)を改正した。また、この改正を受けて「電気設備の技術基準の解釈」の関連する条文(第58、59、61、63、70、81、100条)および「電気設備の技術基準の解釈の解説」も改正された。

●改正の背景
昨年9月に関東地方に上陸した台風15 号により、千葉県内にある鉄塔2基の倒壊事故や多数の電柱が損壊する事故の発生を受け、「令和元年台風15 号における鉄塔及び電柱の損壊事故調査検討ワーキンググループ」において、事故の原因究明や技術基準の適切性、再発防止策について、近年の自然災害を踏まえ専門的な観点から審議、検討が行われてきた。
上記ワーキンググループでの議論を踏まえて以下の事項について改正が行われ、5月13 日に公布、施行された。

●改正事項
① 現行の基準風速40 m/sを維持するとともに、40 m/sについて「10 分間平均」を明確化。
② 特殊地形を考慮すること(従来より民間規格にて規定されていた3類型(山岳部、海岸周辺、岬・島しょ部)に加え、今般の鉄塔事故事案の類型を追加)。
③ 連鎖倒壊防止の対象を、特別高圧(送電線)から高圧(配電線)にまで拡大。

オーム社「電気と工事」2020年7月号掲載