環境省、気象庁 「熱中症警戒アラート(試行)」の先行実施

熱中症予防行動を効果的に促す

環境省と気象庁は、熱中症予防策に関する新たな情報発信サービスとして、1都8県で「熱中症警戒アラート(試行)」(以下、アラート)を実施する。

●新サービス開始の背景
これまでにも気象庁の高温注意情報や環境省の暑さ指数(WBGT)などによって注意を呼びかけていたが、熱中症による死亡者数や救急搬送者数は多い状態が続いている。
また、新型コロナウイルス感染症対策として、マスクの着用が求められており、今夏は、例年以上に熱中症への対策が求められる。

●熱中症警戒アラートとは
熱中症の危険が極めて高い暑熱環境が予測される際に、暑さへの「気づき」を呼びかけ、熱中症予防行動を効果的に促すための情報を提供する。

●発表内容およびタイミング
① 発表の基準
都県内のいずれかの地点で暑さ指数が33 ℃を超える場合に発表。

② 発表のタイミング
前日の17 時ごろおよび当日の朝5時ごろに最新の予測値を元に都県単位で発表。

③ 伝達方法
アラートは気象庁の防災情報提供システムを通じて、地方公共団体や報道機関などに対して発表される。また、同時に気象庁のウェブサイトおよび環境省熱中症予防情報サイトに掲載される。

●期間と地域
今年度は、7月1日~10 月28 日に関東甲信地方の1都8県(東京都、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、神奈川県、山梨県、長野県)で実施する。令和3年度からは全国で本格運用する予定。

●アラート発動時の対応
発表された際には、日ごろから実施している熱中症予防策の普段以上の徹底が必要となる。例えば、水分補給や声かけの強化、あるいは作業の中止、延期などを検討する。

オーム社「電気と工事」2020年8月号掲載