車~半導体製造用電線まで繁忙 φ0.08㎜導体が好調 一部で品薄 増産図る企業も


自動車や工作機械、搬送装置、半導体、センサー関連のFA・ロボットを含む各種電線ケーブルや導体・細線の需要が好調に推移している。これを取り扱う電線メーカーや導体・細線メーカー、問屋によって、受注の温度差はあるものの、おしなべて活況。中には生産ラインがフル稼働しており、増産に動く企業もある。ただ、半導体不足などの影響もあり、楽観視できない一面もある。


自動車や工作機械、搬送装置、半導体、センサー関連のFA・ロボット向けを含む各種電線ケーブルや導体・細線の需要が好調に推移している。電線メーカーや導体・細線メーカー、問屋によって、受注に温度差はあるものの、おしなべて活況。企業によっては、増産を図ったり、工場の拡張に動いたりしている。
導体・細線のなかには、品不足になっているケースもあるという。導体・細線市場は、米中貿易摩擦の影響やコロナ禍が重なり、昨年8月頃まで冷え込んでいた。しかし、昨秋から自動車用電線ケーブルの導体用途に受注が急速に立ち上がった。これと前後して、工作機械や半導体製造装置用FAロボット電線ケーブル向け導体の受注が、大きく動き出した。
特に半導体製造装置用途では、固定配線用FA・ロボット電線ケーブル向け導体が品薄状態。さらに、半導体検査装置向けケーブル用導体もショートしているという。
線径サイズ別にみると、線径φ0.05~2.6㎜のメッキ線を含む伸線・撚線品種が繁忙。特に、φ0.08㎜が好況となっている。導体・細線メーカーによっては、増産に乗り出している企業もある。
導体・細線と同様に自動車用電線ケーブルやFA・ロボット電線ケーブルの需要も好調に推移している。こうした情勢下、特長的な点は、搬送装置やセンサー関連のFA・ロボットを含む各種電線ケーブル需要が、例年になく活発になっていることだ。
搬送装置の好況は、倉庫向け需要が増進しているところに、工場や倉庫などの人手不足、自動化が進み市場が拡大しているため。さらに、コロナ禍で3密の回避やリモートワークが推奨され、これまでの工場・倉庫とはあり方が変わってきており、自動化・省人化はまったなしの状況になっている。一方、センサーケーブルはまだニッチな分野だが、半導体製造装置や半導体検査装置向けが活況なことに加え、自動運転用途など次世代車用を筆頭に、自動車市場向けが増進していることが牽引している。とりわけ、次世代車の進化や市場拡大に応じ、センサーケーブルの需要が伸長すると期待されている。
また、これにともなって、自動車、半導体、工作機械、搬送措置分野向けFA・ロボット電線ケーブルメーカーの数も最近、増えている。業界筋では、かつては20~30社だったが、既に100社を上回ったとみている。あるFA・ロボット電線メーカーでは「市場や需要があるところに進出するのは、自明の理」と語る。

電線新聞 4238号掲載