キーエンスは7月24日、産業用の6GHzのFAワイヤレスシステム「WS—1000シリーズ」を発表した。高所配線工事のコスト、レイアウト変更による配線引き直し、設備停止時間など、有線システムの課題を解消する。
同シリーズは、アクセスポイント付きユニット「WS—A01」と、最大20ユニットまで接続できるコントローラ「WS—1000」で構成され、6GHzの周波数帯を採用したことで、既存無線との電波干渉や電波混雑を解決する。既存で使用しているAGVやOA無線など、2・4GHz・5GHzのWi—Fi通信との電波干渉によるトラブルや電波混雑での速度遅延を防ぐ。また、メッシュ通信を採用し、仮に1つの通信経路が遮断しても、自動的に別の経路を迂回して通信できる。ユニットの数量が多ければ多いほど、通信経路を冗長化できるため、通信エラー時のリスクヘッジが可能だ。
無線の「見える化」としては、各経路の通信状態・電波状況がタブレットやPC、スマホから確認可能だ。通信負荷が高い箇所や速度低下している経路が一目で分かり、専用ソフトのインストールは不要で、ウェブブラウザから無線状態が確認できる。
また、近日中に対応する機能として、PLCから同シリーズ内部の電波強度や通信状態を読み出せる。常時電波強度を監視することで、KV—8000シリーズのドライブレコーダ機能によるトラブル時の解析や、電波状態の予兆監視につなげられる。