住友電工 超高圧直流XLPEケーブルを受注 北斗今別直流幹線の増強向け

 住友電工は25日、北海道電力ネットワークが実施する北斗今別直流幹線増強(新々北本連系線)工事に関し、250kV直流XLPEケーブルの製造・施工を受注したと発表した。

 同案件は、19年3月28日から運用されている北海道と本州を結ぶ連系設備「北斗今別直流幹線(新北本連系線)」の増強工事。新北本連系線も、住友電工が地中区間を施工したが、今回新たに新々北本連系線についても同社が受注し、青函トンネル内の約24kmに250kV直流XLPEケーブルを追加敷設することになった。これにより、北海道と本州の合計連系容量は90万kWから120万kWに増強される。完工は27年12月を予定。今回の受注により、電源開発の北本連系線を含め、国内の直流XLPEケーブル連系線の3案件はすべて同社の施工となる。

 広域連系系統の長期展望として、電力広域的運営推進機関は、23年3月に広域系統長期方針「広域連系系統のマスタープラン」を策定し、「S+3E」(安全性、安定供給、経済効率性、環境適合を同時に実現する考え方)の達成、2050年カーボンニュートラル実現と電力の安定供給の維持だけでなく、電力ネットワークの強靱化、電源の脱炭素化から再生可能エネルギーの主力電源化を実現するため、さらなる広域連系系統整備を計画しており、直流XLPEケーブルの重要度は増している。

 同社は今後も、「広域連系系統のマスタープラン」の実現に貢献していくとした。

電線新聞 4353号掲載