昨年度設備工事受注 やや回復 2.7%増 「管工事」8年連続増

設備工事受注2年ぶり増加

国土交通省がこのほどまとめた2017年度の設備工事3業種(電気・管・計装工事の各主要20社)の受注額は、前年度比2.7%増と2年ぶりに回復した。本紙関連の「管工事」は8年連続の増加となった。官公庁「管工事」は4年連続で減少したものの、主力の民間「管工事」が堅調に推移し、全体を押し上げた。「計装工事」も増加に転じた。

設備工事3業種の各主要20社の受注総額は、11年度に長年の低迷に終止符を打ち、12年度、13年度と連続増加したあと、14年度は微減に後退、15年度はやや盛り返し、16年度は微減したが、17年度は2.7%増の3兆1911億円と2年ぶりに増加した。
官・民別にみると、官公庁工事は11.7%減の3167億円と低迷した。14年度(7.5%減)、15年度(7.0%減)、16年度(0.1%減)に続いて振るわず、減少幅も広がった。一方、民間工事は4.6%増の2兆8744億円と堅調に推移した。14年度(0.7%増)、15年度(6.3%増)、16年度(0.8%減)と増減を繰り返し、17年度は2年ぶりの増加となった。
工事種類別にここ数年の推移をみると、「管工事」は10年度(0.4%増)に増加に転じ、11年度(6.3%増)、12年度(1.6%増)、13年度(9.1%増)、14年度(0.6%増)、15年度(3.0%増)、16年度(0.1%増)と長期にわたり堅調に推移し、17年度も5.2%増の1兆4287億円で8年連続の増加となった。
官公庁「管工事」は14年度(16.0%減)、15年度(3.0%減)、16年度(0.5%減)に続き、17年度は18.8%の大幅減の1416億円と振るわなかったものの、主力の民間「管工事」が14年度(3.8%増)、15年度(3.9%増)、16年度(0.2%増)に続き、17年度は8.8%増の1兆2871億円と堅調に推移した。
ビル・工場などの各種設備の制御機能を支える「計装工事」は11年度に16.4%増と増加に転じたあと、12年度(2.0%増)、13年度(6.0%増)、14年度(3.4%増)、15年度(0.7%増)と5年連続増から16年度(2.7%減)は低迷し、17年度は7.7%増の3572億円と再び増加に転じた。
官公庁「計装工事」は15年度(41.2%減)の大幅減のあと、16年度(18.2%増)にやや回復したが、17年度は4.3%減の384億円にとどまった。民間「計装工事」は15年度(9.3%増)までの5年連続増から16年度(5.0%減)は後退したものの、17年度は9.4%増の3188億円と再び盛り返した。
主に施設構内の電気設備を設置する「電気工事」は、0.3%増の1兆5517億円で、16年度(0.8%減)の低迷から増加に転じた。官公庁「電気工事」は15年度(0.1%減)、16年度(1.4%減)に続き、17年度は5.6%減の1510億円と3年連続して減少した。主力の民間「電気工事」は15年度(7.6%増)に増加に転じたあと、16年度(0.8%減)で伸び悩み、17年度は1.0%増の1兆4006億円となった。

商経管材新聞2018年6月13日号掲載