TOTOKUをグループ会社に加えたSWCCは、これまで素材中心の提供を行ってきたが、今後はTOTOKUが持つ加工技術を活用し、より川下への製品提案を強化していく。まずは、モビリティ、半導体といった両社グループ共通の成長が見込める領域において、技術開発、製造、営業・マーケティングなどのリソースを融合することで、さらなる事業の拡大を見込んでいる。
今回の「JECA FAIR 2025~第73回電設工業展~」では初の共同出展となり、TOTOKUは冷却ケーブル「RUOTA(ルオータ)」を展示する。フッ素樹脂を用いて長手方向に均一な空隙を成形し、空隙部分に水や空気などの冷媒を通すことで、電線の冷却を可能にする同製品は、細く、そして軽い点が特長だ。特に高い電気容量が求められる電動車分野においては、その冷却性能で高い発熱量に対応した製品ニーズの獲得を目指している。
一方、SWCCは電動車向けの電装部品であるバスバー用「耐火仕様被覆付き平角線」を展示する。同製品は、素材に高機能無酸素銅「MiDIP(ミディップ)」を使用することで、高い加工性および導電性を実現している。
さらに、発火の恐れがあるバッテリー内部において、1千100℃の火災環境でも30分間耐えることができる性能を兼ね備えている。
また、フォーミング試作機を導入することで、素材提供だけではなく、Tier1各社への加工品(バスバー形状試作)の提案も進めていく。